「ティ・キュヴェ・ビアンコ」の香りや味わいコメント

「ティ・キュヴェ・ビアンコ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
トラミン CH50%、PB30%、
SB20%
2021 イタリア アルト・アディジェ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
12.5 ¥2,350 フィラディス 2022/10/12

「ティ・キュヴェ・ビアンコ」レビュー

ワインの外観

ティ・キュヴェ・ビアンコの外観

ややシルバーがかった透明感あるレモンイエロー

ワインの香り

グラスを回す前:アロマティック、青りんご、ハーブ、ベジタブル、白い花

グラスを回した後:草いきれの冷たい版…青さ←寺井はあまり得意ではなく他の香りを感じにくい

ワインの味わい

清々しくハーブの心地よい風味、果実味は思ったよりしっかりとある、酸もしっかり、レモングラスのような爽やか且つグラッシーな風味、苦手な香りが多めだったが、味はとてもバランスよく上質

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
清々しさとアロマティックな風味がバランス良い1本
香りは妻がマスカットや白い花と香りを上げるが、苦手なグラッシーな香りがあり他が感じにくい。飲むとそのグラッシーな風味は奥行としてうまくバランスをとっていて、美味しい。

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

生産者の概要

『ガンベロ・ロッソ』にて年間最優秀醸造家賞を受賞。気品溢れるワインを生みだすアルト・アディジェ 最高の造り手。

3つのポイント

  1. トラミンは、オーストリアの下院議員であったクリスチャン・スロット代議士によって1898年に設立された協同組合で、現在280もの加盟員がおり、230haの畑を管理している。
  2. セラー・マスターのウィリー・シュテュルツ氏 は2004年に『ガンベロ・ロッソ』にて年間最優秀醸造家賞を受賞。
  3. ゲヴュルツから造ら れる『ヌスバウマー』はイタリア3大ゲヴュルツの 1つに挙げられ、毎年のようにトレ・ビッキエリを取り続けている。

生産者のこだわり

ブドウ品種のGewurztraminer(ゲヴュルツトラミネール)には”tramin”と いうスペルが入っている。これはアルト・アディジェのトラミン(イタリア語で テルメーノ)という町の名前であり、この地はゲヴュルツトラミネールの原産地なのである。

トラミンは、オーストリアの下院議員であったクリスチャン・スロット代議士によって1898年に設立された協同組合で、現在280もの加盟員がおり、230haの畑を管理している。州都ボルザーノの西北テルメーノにカンティーナがあり、 畑はその周辺のエーニャ、モンターニャ、オラに位置している。畑の標高は250-700mの間で、品種の個性を見事なまでに表現する様々な土壌を有している。カルダーロ湖を望む冷涼な地域だが、特に季節間や日夜の著しい気温差が透明感のある酸を育み、上質で気品ある味わいを生み出す。

セラー・マスターのウィリー・シュテュルツ氏 は2004年に『ガンベロ・ロッソ』にて年間最優秀醸造家賞を受賞。一段しかぶどうを入れられない収穫カゴを採用するなど細部にこだわり、スタンダード・キュヴェから高級ラインまで高い品質を保っている。ゲヴュルツから造ら れる『ヌスバウマー』はイタリア3大ゲヴュルツの 1つに挙げられ、毎年のようにトレ・ビッキエリを取り続けている。巨大な組織のワインであるのに、これほどまでにクリーンで美しいワインを造ることが出来るのは、長年のこの土地に対する熟知の結果であり、トラミンが造りあげるワインの完成度には感服するしかない。

トラミンが作るこのティ・キュヴェ・ビアンコというワインは、トラミンの良いところを一番お手軽に楽しめる、いわば入門編として最高のワインです。ブレンドしている3つの品種の個性をすべて活かしつつ、その上でバラバラにならないよう絶妙なバランスを取ってくれています。
シャルドネからは果実のボリュームと全体を整えるバランスを、ピノ・ビアンコからはボディの強さと少しのスパイス感を、そしてソーヴィニヨン・ブランからはハーブの清涼感とシャープな酸味を、、、と、どれが欠けても増えてもこの味わいは生み出せません。トラミンのクオリティを知るために、まずはこのキュヴェからいかがでしょうか?

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ