「マウント・エドワード ガメイ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
マウント・エドワード ガメイ 2021 ニュージーランド サウス・アイランド
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13.5 ¥4,450 モトックス 2022/11/11

「マウント・エドワード ガメイ」レビュー

ワインの外観

青みの残ったダークチェリーレッド

ワインの香り

グラスを回す前:紫の香り、ブルーベリー、スミレ、ラベンダー

グラスを回した後:栗の皮、木の実、カルダモン、セージ

ワインの味わい

食感さらりとしつつ、濃縮感ある若々しい果実味、酸はしっかりめで適度なタンニン、花感に加え、土や野菜のアクを思わせる複雑味。若い果実味と複雑な風味の融合が素晴らしい。

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
酸化防止剤無添加の田舎っぽい香りを若干まとう赤ワイン(劣化臭はほぼない)
好みとしては若すぎ感があるが(モトックスで試飲した際は1年違った?)、複雑味は素晴らしい。1年の熟成でガラリと変わるであろうワイン

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

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輸入元情報

セントラル・オタゴワインの父、アラン・ブラディ氏が立ち上げたブティックワイナリー

マウント・エドワードは、ニュージーランド最南端のワイン産地、セントラル・オタゴにおけるワイン造りのパイオニア的存在です。ワイナリーの設立は1998年。セントラル・オタゴワインの父と呼ばれるアラン・ブラディ氏によって最も冷涼なサブリージョン、ギブストンの地で誕生しました。

セントラル・オタゴは今日でこそ世界のワイン地図に名を刻む、ニュージーランド屈指の銘醸地ですが、その歴史は浅く1800年代後半からブドウ栽培が始まったものの、本格的にワイン造りが行われるようになったのは1970年代に入ってからです。

アラン・ブラディ氏は1984年、ギブストン・ヴァレーで3haのブドウ畑を開墾し、1987年にセントラル・オタゴ産最初の商業用ピノ・ノワールを“ギブストン・ヴァレー・ワイン”よりリリース。その14年後には世界ピノ・ノワール選手権でチャンピオンの称号を獲得、セントラル・オタゴにおけるワイン造りに一筋の光を注ぎます。そして次第にギブストン・ヴァレー・ワインの規模は大きくなり成長を続けました。

90年代後半に入るとブランディ氏は新たな挑戦をすべく、ギブストン・ヴァレー・ワインを離れ、同地区内に1998年「マウント・エドワード」を創設します。小規模だからこそ可能な、“土地の特性を描き出す高品質なワイン造り“という本来の夢に向かって邁進していきます。こうして生まれた「マウント・エドワード」のワインは注目を集めていきました。

ニュージーランドを代表するナチュラルワインの造り手に成長

2004年に入り、現オーナー(ジェネラル・マネージャー)である醸造家のダンカン・フォーサイス氏とジョン・ブキャナン氏がパートナーとしてワイナリーに参加。ワインへの熱い情熱、豊富な経験を有する二人のプロフェッショナルによって「マウント・エドワード」は更なる進化・発展を続け、世界的なブランドに成長していきました。

現在ワイナリーでは、サブリージョンであるローバーン、バノックバーン、ギブストンに自社畑を展開し、セントラル・オタゴで最初に有機(Bio-Gro)認定を取得、続いて醸造施設も有機認定を受けました。

ダンカンはナチュラルワインに精通した醸造家でもあり、古い慣習に捕らわれるのではなく、伝統を重んじながらも革新的な考えを持ち、様々なぶどう品種の栽培を進めました。 また、醸造面では天然酵母を使用し、酸化防止剤の使用を極限まで控えた、人的介入の極めて少ないワイン造りをおこない、「マウント・エドワード」をニュージーランドを代表するナチュラルワインの造り手として成長させました。

特に注目度が高いワインがニュージーランド初となる、酸化防止剤無添加で造るガメイ、“マウント・エドワード ガメイ”で、多くのワイン評論家が高く評価し人気を博しています。また単一畑で造るピノ・ノワールやオレンジワイン、更にはヴェルモットの醸造などにも着手し、保守的であったニュージーランドでのワイン造りに新しい風を吹きこんできました。

一見ファンキーなワインの造り手にも聞こえますが「マウント・エドワード」が手掛けるワインはどれも健全で正確。透明性があり極めて美しい果実味と土地の特性、そして「マウント・エドワード」の個性が現れたワインです。これらのワインは世界トップクラスの評論家、ワイン専門家、愛好家が高く評価し、少量生産であることからも入手困難なワインとなっています。

新鮮な赤果実、完熟ベリー、ワイルドベリー、野生ハーブやビーツ等のアーシーなアロマと風味を持ちます。長い酸と鮮やかで深みある新鮮な果実味も魅力の活力ある美しいガメイです。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ