ペルナン・ヴェルジュレス レ・ベル・フィーユ
生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ドメーヌ・シルヴァン・ロワシェ CH 2018 フランス ブルゴーニュ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13 ¥5,900 モトックス 2022/5/9

「ペルナン・ヴェルジュレス レ・ベル・フィーユ」レビュー

ワインの外観

ペルナン・ヴェルジュレス レ・ベル・フィーユの外観

輝きあるレモンイエロー

ワインの香り

グラスを回す前:黄色い果実、南国果実、完熟感、バニラ、シナモン

グラスを回した後:チョコやコーヒーのような香ばしさの中に、シャキッとした鉱物的なミネラル感

ワインの味わい

ミネラリーで堅さもある食感、果実味は完熟感あり力強いが、酸とミネラルがしっかりしているので全体としてはドライでひきしまっている、余韻に果実味とミネラル感が非常に長く続く、是非丸い大ぶりグラスで!

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
若い状態の高級ブルゴーニュシャルドネの素晴らしいバランス。
私は若めのワインは、「うーん・・・良いけど、やっぱり若いよなぁ」と思うことが多いのですが、これは若くても美味しいですね。
もちろん、もう少し熟成させて飲むのにも非常に良いと思います。

合う季節:春

おすすめ温度:10-15℃

おすすめグラス:大ぶりの丸型

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

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ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

ソムリエ寺井
ポイントと思うところに私がマーカーを引いています

弱冠21歳でドメーヌを立ち上げた情熱溢れる当主

ボーヌにある醸造学校で学業を修め、2005年に祖父母から3.5haのワイン畑を受け継いだシルヴァン・ロワシェ氏。ブルゴーニュで畑を所有していたロワシェ家で育った彼は幼少の頃からワインに親しみ育ってきました。そして自身のドメーヌを立ち上げたのはなんと21歳のとき。以後信念に従いビオロジックを実践、シルヴァン・ロワシェ氏が造りだすモダンなスタイルのワインは世界的に高い人気を獲得しています。

土を愛し、テロワールを表現するビオロジック農法

ドメーヌ・シルヴァン・ロワシェでは厳格にビオロジック農法を実践しています。除草剤はもちろん、化学的な薬品などで環境に対して悪影響を及ぼすものは使用しないことにより、土壌から自然に溢れた恩恵を得ることができます。

ただし、有機農法は化学的な薬品を使わなければ良いというわけではありません。ブドウを病気や害虫から守るために行う丁寧かつきめ細かな作業が必要不可欠です。

ブドウが育つ土壌に対する考察は毎年入念にされます。例えば除草作業の際、トラクターの重さで悪影響を及ばさないよう、重量制限を設けています。また自然素材の肥料(乾燥させた鳥などの糞)を活用し地中の微生物活動を活発化させることもします。そうした苦労の末活性化された土壌は通気性に優れ、バクテリアやミミズなどの微生物を多く含んだものとなり、その畑のテロワールを最大限に表現することが可能になります。

最適なタイミングで、手摘みされるブドウ

ブドウの収穫は実の成熟具合から判断して決められます。アルコールや酸度のポテンシャルと同様に、香りの成熟も判断しますが、それは素晴らしいワインを造るに当たってとても大切なことでもあります。
ブドウは手摘みで収穫され、一つ一つ実の状態を確認しながら収穫されます。また、収穫後においても白ワインについてはブレスの前にセラーで再度ブドウの実をチェック。赤ワインは醸造行程に移される前に2度目のチェックをすることで素晴らしい状態の実のみを選別することが可能となります。

天然の自生酵母を使用し、テロワールに適した醸造方法を選択

シャルドネの醸造

収穫された果実は空気圧縮機で優しく圧搾され、第一搾汁のみを使用します。搾汁はその後ステンレス・タンクで一晩デブルバージュし、オーク樽に入れられます。醗酵はオーク樽で行われ、天然酵母を使用します。そして約18ヵ月間ワインをしっかりと熟成させます。新樽はグラン・クリュの半数に使用され、プルミエ・クリュの3分の1に使用されます。香りや旨味が損なわれてしまうため清澄剤は使用していません。熟成後にワインをステンレス・タンクへ移し替え約2カ月間ほど静置、澄んだ部分のみをボトリングの工程へ回します。ボトリング前には網目の非常に粗いフィルタでごく軽くフィルタリングを行います。

ピノ・ノワールの醸造

収穫されたピノ・ノワールは円錐状の形をした大きな木製の容器に移された後、コールド・マセラシオンを数日間経て自然と醗酵が始まるのを待ちます。その後テイスティングによって随時品質を確認。オーク樽へと移されます。その後約24か月もの期間熟成させ、白ワインと同じくグラン・クリュは半数、プルミエ・クリュは3分の1に新樽が使われます。その他は1年から4年落ちのオーク樽が使われ、清澄・フィルタリングは行われずに瓶詰されます。

赤・白共に醗酵時にステンレス・タンクを使用しないのはステンレス・タンクを用いて温度管理を行うと果実が持つフレッシュさが失われてしまうと考えているため。

理想的な醗酵に導くため手間のかかる樽醗酵を実践しています。

醗酵 オーク樽
熟成 オーク樽 9カ月(仏産、228L)

白いフルーツのアロマと凝縮した果実味が口の中で心地よく花開きます。ミネラル感と緊張感のある酒質は畑の特徴をよく表現しています。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ