日本人にとって春といえば桜でしょうか。
パリの春の食材はロワールからという言葉がありますが、春の食材は日本とフランスで似ています。
アスパラ、クレソン、ズッキーニなどの野菜、グリーンピースやスナップエンドウなどの豆類、川魚、日本同様のほろ苦い系の野菜というか花の茎系というか。
そしてこれらの春の食材の名産地としてロワール地方が挙げられます。不思議なことに、やはり春のワインもロワールが良いです。
今日はそのあたりをお話ししたいと思います。
春に合うおすすめワイン
〇 柑橘やハーブのニュアンスを持ち華やか&爽やかな冷涼産地の白
〇 ミネラル分が適度にあり、春野菜を思わせるようなほろ苦さを感じる白(ただし上級タイプなら夏かも)
〇 青りんごやマスカットなど緑の果実の風味の白
● 赤い果実の爽やかさと、ほのかな苦み(タンニンというよりほろ苦さ・厚み)のある赤
● 艶やかで、ツルツルした食感の赤(ただしこれはグラスも大事)
品種や産地を書くと、上記に当てはまるものとそうでないものがあり、一概に言えないのですが、例として挙げると
〇 アルザスのミュスカやエデルツヴィッカー
〇 ロワールの白(辛口~甘口まで)
〇 ほのかな甘みあるロゼ(ロワール地方のアンジューのロゼなど)
〇 ドイツの辛口白
〇 リアスバイシャスのアルバリーニョやボルドーのソーヴィニョン・ブランはミネラル感次第
● ロワールの赤
● ブルゴーニュの中でも艶やかなタイプのワイン(例:シャンボール・ミュジニー)
● ローヌのキレイめでツルツルした食感の赤、冷たい食感のローヌ(力強いローヌ、スパイシーなローヌは違う)
● ギリシャの赤(ちょっと酸が強いことが多いが食感は良い)
〇 スタンダードクラスのシャンパン(スパークリングワインとなると幅が広すぎるので除きます)
是非、皆様試してみてください。
サブスクワイン会員の方へ
春ワインは「爽やかさ」「華やかさ」「艶やかさ」を大事にして選んでいます。
これに加え「ハーブ」「野菜」「フレッシュ」「甘味」などがポイントになってきます。
春ワイン ロワールのソーヴィニョン・ブラン
仏ロワール地方の白ワインは全般的に春におすすめです。
ロワールとはフランスの六大産地のなかでも北西の地方で、爽やかな白ワインで有名な産地です。
そして、覚えてほしい品種がソーヴィニョン・ブランという白ぶどうです。
このぶどう品種はロワール地方の上質な白ワインを生む品種です。
この春(2022年春)はサブスクで、ロワールの白ワインや、その他の国のソーヴィニョン・ブランなどを使いました。
特にゴールドワインで使用したサンセール(白)はロワール地方を代表する白で、やはりぶどう品種はソーヴィニョン・ブランです。
覚えてほしい品種「ソーヴィニョン・ブラン」の特徴を書いておきます。
グレープフルーツのような柑橘系の香りや味わいと、ハーブのような清涼感があります。とくにミント、野菜、春の山を思わせるハーベイシャスな香りや味わいが特徴です。
特に完熟したものはグレープフルーツというより、パッションフルーツのような果実味を感じます。
以前はハーベイシャスな風味が強く出て、「青い」、「ピーマン」と表現されるものも多かったのですが、今はぶどうが完熟すればこの香りが過剰に出ることはないと分かっており、青臭いソーヴィニョン・ブランは珍しくなりました。
あと、「猫のおしっこ」と形容される香りもあるのですが、私はその言葉を使うことはありませんが、猫を飼っている人が分かる!とおっしゃっていたことがあります(^^ゞ
春ワイン ミュスカ
もう一つ、春におすすめしたいぶどう品種が「ミュスカ」です。
こちらはフランス北東のアルザス地方(六大産地)で高貴な4品種にあげられる品種です。
Muscatの綴りのとおり、マスカット系の品種です。香りは、華やかでフローラル、マスカットや麝香(じゃこう=香水のムスク)の香りをしっかりと感じます。
香りから甘口と感じてしまいますが、実は口中で糖度はあまり感じない、瑞々しく爽やかな辛口である場合が多いです。
アルザス・ミュスカは、特に春におすすめで、春の食材、春野菜との相性は抜群です!
春ワイン チリのカルメネール
2022年4月のサブスクワインで使うぶどう品種をご紹介。
チリのカルメネールというぶどう品種。チリが代表的な産地の品種です。
ベジタブル、ピーマンの香りや風味を持つのがポイントです。
ベジタブル系の香りはソーヴィニョン・ブランという白ぶどうやカベルネ・フランという黒ぶどうにも見られ、この2つのぶどうはロワール地方のワインに使用されることが多いです。
チリのカルメネールは、ベジタブルのニュアンスがありつつ、ロワール地方のカベルネ・フランより濃く力強さがあります。まだ肌寒い4月にぴったりです。