モンテフィーノ・レゼルヴァ

「モンテフィーノ・レゼルヴァ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
モンテ・ダ・ペーニャ トゥーリガナショナル、トリンカデイラ、アリカント・ブーシェ、アラゴネス 2007
2009
ポルトガル アレンテージョ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13.5 ¥2,600 アズマコーポレーション 2021/10/18
2025/3/8

「モンテフィーノ・レゼルヴァ」レビュー

ワインの外観

〈2007〉
オレンジがかったガーネット、透明感ある

〈2009〉
モンテフィーノ・レゼルヴァの外観
エッジが朱色の濃いめのダークチェリーレッド

ワインの香り

〈2007〉
グラスを回す前:黒果実のコンポート、熟成香、スパイス、落ち葉、漢方
グラスを回した後:なめし革、木の実、スパイス

〈2009〉
グラスを回す前:黒系果実、干しプラム、甘草、キノコ、木の実、茶色いスパイスのMIX
グラスを回した後:スパイスミックス感増す、樹木、樹液、落ち葉、なめし皮

ワインの味わい

〈2007〉
さらりとした食感、しっとりした酸、タンニンはワインに溶け込みシルキー、まだ残る果実味と熟成によるスパイス感、秋を思わせる木の実やジビエ、キノコのような風味、余韻も非常に長く続く

〈2009〉
やや厚みある食感、果実の凝縮感あり干しプラムのような果実味、力強いタンニンは滑らかさも出ている、適度な酸、クローヴやカルダモンなど黒いスパイスニュアンスがあり、木炭やエスプレッソのようなビターさも、熟成ボルドーと間違えるクラシックなバランス

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
〈2007〉
熟成感を楽しめるハイコスパワイン〈2009〉
この価格で熟成ボルドーのような味わい
相変らず2600円でこのレベルは素晴らしい!
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 18-21℃ 7

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

モンテ・ダ・ペーニャは1984年創業の家族経営のワイナリーです。現在のオーナーはフランシスコ氏です。醸造所はアレンテージョ地方の最北部ポルタレグレのペーニャ山にあり、優良な御影石(花崗岩)の産地として日本にも輸出されています。彼らの畑は標高640mのペーニャ山の中腹にあり、完全なる火山性土壌です。畑にはペーニャ山の風化した花崗岩がゴロゴロしており、表土は岩と砂主体です。葡萄の大部分は1983年と2000年に元々植えられていた老木の地場品種に接木されました。ここの土壌は保水性が低く痩せているため、いきなり若い樹を植えても灌漑なしでは根付かないと言われているため、根が深く伸びている老木に接ぎ木を行います。老木が残っている理由は、強い太陽に照りつけられた岩の熱でフィロキセラが極めて生息しにくい環境です。葡萄はトゥーリガナショナル種、アラゴネス種、アリカンテブーシェ種、トリンカデイラ種がメインです。アリカンテブーシェ種はステムも果汁も赤い色をしているとても珍しい葡萄で、独特なフローラルな香りが特徴です。発酵は全て天然酵母で行います。ワインは瓶内で長期熟成され、飲み頃を迎えてから出荷します。サステイナブルに取り組み、段階的に転換しているそうです。
樽熟成により力強さと複雑さが加わったキュヴェ

1984年創業の家族経営。家長はフランシスコ フィーノさん。ワイナリーはアレンテージョ地方の最北部ポルタレグレのペーニャ山にあります。ここはポルトガルとスペインの国境を隔てるサエ マメデ山脈(Serra de sao mamede)の始まりにあたり、優良な御影石(花崗岩)の産地として世界中に知ら日本にも輸出されています。 生産者名のモンテダペーニャはペーニャ山のこと。彼らの畑は標高640mのペーニャ山の中腹にあり、畑はペーニャ山の風化した花岩がゴロゴロしています。表土は岩と砂ばかりで土ではありません。つまり地質的には完全に花崗岩。火山性の土壌です。とても畑から強い地力を感じます。ブドウの大部分は1983年と2000年にそこに生えていた老木の地場品種に接木して植えられました。アメリカ産の台木ではなく地場品種の台木です。強い太陽に照りつけられた岩の熱でここではフィロキセラが死んでしまうそうです。古い樹に接木する理由は根が深く伸びているから。ここの土壌は保湿性が低く痩せているため、いきなり若い樹を植えても灌漑しないと死んでしまいます。最近植樹した自根の若木にはドリップ式の灌漑設備を設けていますがブドウがストレスを感じている時以外には使いません。これも若木の根が定着したら取り外すとのこと。ブドウはトゥーリガナショナル、アラゴネス、アリカンテブーシェ、トリンカデラがメイン。アリカンテブーシェはステムも果汁も赤い色をしているとても珍しいブドウ。独特にフローラルな香りが特徴です。発酵は全て天然酵母。除草剤は2年前に使ったきり。畑には現在 銅と硫黄しかまいていないそうですが、オーガニックには特にこだわっていないとのこと。大事なのはテロワールの一部である野生酵母での発酵とのこと。 このワインを造るに適した選りすぐりのブドウで造ります。醸造プロセスは基本的に上記同様ですが、熟成は約1年間、アリエ産のフレンチオーク100%で行います。飲み頃になるまで生産者の手元で瓶熟成を行い出荷します。8年間の熟成を経てタンニンや酸、果実味、樽香が溶けあい、テロワールの持つミネラルがしっかりと表現された、飲み飽きのしないフルボディです。

〜テイスティングコメント〜

煮詰めたプルーンに腐葉土、黒胡椒等の熟成感のある香り、テロワールのミネラル感がしっかりと表現されたフルボディの飲み頃赤。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ