
「シャルドネ グラン レセルバ」の香りや味わいコメント
生産者 | ぶどう品種 | ヴィンテージ | 生産国 | 地方 |
ビーニャ ファレルニア | CH | 2022 | チリ | エルキ・ヴァレー |
Alc | 参考価格(税別) | 色 | 輸入元 | 試飲日 |
13.5 | ¥2,800 | 白 | 稲葉 | 11/11/2024 |
「シャルドネ グラン レセルバ」レビュー
ワインの外観
緑の入ったやや濃いめのレモンイエロー
ワインの香り
グラスを回す前:ライム、青りんご、パパイヤ、バニラ
グラスを回した後:ヤシの実やココナッツなど南国感、生クリーム、乳製品
ワインの味わい
厚みある食感、青りんごや柑橘のような爽やかさとパインのような完熟感ある果実味、樽由来のバニラやトーストのような香ばしさ、ウリやパパイヤなど繊維質を感じる清涼感
その他コメント

アルゼンチン、CH、2023、13.0、2000と予想もチリ。新世界っぽい樽感あるが青さが感じられるので標高の高い新世界を想定したが、海流の涼しさだった。
季節
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グラス | 温度 | 軽重度 (10段階) |
冬 | 大ぶり丸 | 8-14℃ | 6 |
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輸入元情報
「エルキ ヴァレーのパイオニア」・・チリワインの産地の中心は、サンディアゴから南に集中してあり、エルキ ヴァレーのような北でワイン造りをしている生産者はいませんでした。他のチリの生産者たちに、「あの二人のイタリア人は愚かだ」と非難されましたが、信念を貫き通しました。彼らがワイン造りを始めた事で、エルキ ヴァレーは、チリ最北端の新しいワイン産地としてワイン地図に記されることになりました。
「4ヶ所の畑がそれぞれ個性的」・・ワインの品質の90%は、適正な場所に葡萄を植え、適正な時期に収穫することにかかっていると考えています。
「ティトン」は、標高350mで海岸から近く海からの冷たい風のため、標高が最も低いにもかかわらず一番冷涼な畑です。また、年間200~220日も午前中に霧が出て、樹に湿度を与え、強すぎる日差しを遮るため、気温が5~7度下がります。その結果、成熟が遅くなります。「プクラロ(サン カルロ)」は、標高515mで、プクラロ湖(人口貯水池)から近く、ワイナリーのすぐ裏に面しています。ティトンよりも内陸にあるため、霧はほとんど発生せず、さらに乾燥しています。日中はとても暑いのですが、夜になると急激に気温が下がります。「ペドリスカル(ペドロガル)」は、標高650mです。整備に2年かけ、川の流れを変え、畑を造りました。土壌は、川石が多く砂質で、グラーヴやシャトーヌフ デュ パプに似ています。昼と夜の気温差が激しく、カルムネールに最適です。「ホヮンタ」は、標高1700~2070m、面積は30haです。おそらく世界で最も高い場所にある葡萄畑のひとつです。日中は焼けるほど暑く、日が落ちると急に寒くなるという、寒暖差の激しい場所です。水源があり、1500年前インカ時代の石で造った水路を利用しています。
「設備は全てイタリア製で、区画ごとに醸造」・・160個のタンクと1,000個の樽を所有、ワイナリー設立当初からすべての区画ごとにタンクを分けて醸造しています。タンクやボトリングマシーンはイタリアから輸入したものを使っています。ステンレスタンクは、温度を同じに保つため、厚さが12cmもあるものを選んでいます。赤ワインの発酵タンクの上には2本のピストンが付いており、果帽をこのピストンで突き崩し、マストの中に沈めます。伝統的なポンピングオーバーよりも、マストに負担が少ない柔らかな抽出が可能となります。
「フランス製のフレンチオーク樽、アメリカンオーク樽」・・熟成用の樽は、フレンチオークもアメリカンオークも、フランスのタランソー社製を使っています。「フランスのメーカーによるアメリカンオークのほうがエレガント」とフレッサティは話しています。瓶詰め前のフィルターは、赤は1回のみ、白はマロラクティック発酵をさせないので二次発酵を避けるため、2回通します。
「ラベルは先住民族の絵」・・古代のインカ帝国がこの地に来る前に生息した先住民族ディアギータ族が陶器などに使用していたシンボルマークを入れています。地元の美術館で見つけ採用しました。エリアの歴史や文化を継承する意味でも大事なことと考えています。ワイナリーの名前は、約2000年前の古代ローマ時代に造られていたワイン「ファレルノ(Falerno)」に因んでいます。
ファレルニアがエルキ ヴァレーに所有する4ヶ所の畑の中で一番冷涼な気候を持つティトンの畑の葡萄で造っています。ティトンは海岸から18kmと近く、海からの冷たい風が吹きます。昼と夜の気温差が大きく、これにより葡萄に豊かなアロマと酸がもたらされます。27~29の区画に分かれ、北向きです。低い圧力で柔らかく圧搾し、コールド マセレーションします。48時間澱引きした後、フランスの樽会社のフレンチオークの樽とアメリカンオークの樽で発酵させます。新樽20%以下、それ以外は2~4回使用樽で、複雑さが出て、バランスが良くなると考えています。発酵後、同じ樽で約11ヶ月熟成させます。その後、ブレンドし、瓶詰めします。輝きのある黄色、フローラルなアロマに、バナナやパイナップル、パパイヤのようなトロピカルフルーツ、さらにスパイスの要素も感じられます。口当たりはたっぷりとまろやか、熱帯産の果樹の豊かな果実味がきれいな酸と素晴らしく調和します。心地よく長い余韻が感じられます。フルボディなのはフレンチよりもアメリカンオークから得られる要素です。
この記事を書いている人
OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ
寺井 剛史(てらい つよし)

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ