「ジーファースハイム リースリング ポルフィル」の香りや味わいコメント

「ジーファースハイム リースリング ポルフィル」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ヴァグナー・シュテンぺル Ri 2020 フランス
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
12.5 ¥3,900 フィラディス 7/14/2022

「ジーファースハイム リースリング ポルフィル」レビュー

ワインの外観

ジーファースハイム リースリング ポルフィルの外観

輝きあるレモンイエロー、ほのかに気泡

ワインの香り

グラスを回す前:清々しさ、青りんご!、柑橘、ライチ、白い花、石油

グラスを回した後:炭酸ガス、ミネラル(貝殻、石灰、砂利)

ワインの味わい

思ったより分厚い食感、活き活きとした果実味は芳醇でしっかりと力強い酸に負けない厚みがある、石灰や岩塩を思わせるミネラル感が骨格を形成し、石油やゴムを思わせる風味が奥行を与えている

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
清々しくも厚みある上質な白
想像以上に厚みあり高級感ある

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

生産者の概要

ドイツ最大のワイン産地「ラインヘッセン」を銘醸地へと押し上げた最優良生産者。ラインヘッセンで唯一火山性土壌のジーファーズハイム村から生まれる辛口ワインは同じ火山性土壌で育った日本の食材との相性抜群!

3つのポイント

  1. ドイツ最大のワイン産地ラインヘッセンは昔からワインの名産地として名を馳せていたが、甘口ワイン「リープフラウエンミルヒ(聖母の乳)」の出現により、大量生産の産地というマイナスイメージに苦しんだ歴史的背景がある。このイメージを払拭に重要な役割を果たしたのが「メッセージ・イ ン・ア・ボトル」と呼ばれるグループ。創立2002年、当初のメンバーはキューリンク・ジロー、クラウス・ケラー、ヴィットマン、そしてヴァグナー・シュテンぺルといった現在のラインヘッセンのスター生産者たちだった。
  2. ジーファースハイム村のテロワールの優位性は、まず風化した流紋岩(石英比率の高い斑岩で、火山岩の一種)土壌のため収量がとても低いこと。次に石が多く酸性で栄養分が少ないこと。最後にローム質の表土がかなり薄い (50cm未満のところもある)ため、適度な保水力に加え、蓄熱性が高いこと。
  3. 2004年にはプレミアムワイン生産者グループであるVDPのメンバーとなり、 有名なドイツワイン評価誌アイヒェルマンによって「新人賞」を与えられ、またゴーミヨ誌からは「彼のワインは本当に特別である」と絶賛された。

生産者のこだわり

ドイツ最大のワイン産地であり、夏暖かく冬は穏やかで雨も少ない、恵まれたエリアであるラインヘッセン。自然条件がほぼ完璧なため、昔からワインの名産地として名を馳せていたが、甘口ワインの「リープフラウエンミルヒ(聖母の乳)」の出現により、大量生産の産地というマイナスイメージに苦しんだ歴史的背景がある。このイメージを払拭するのに重要な役割を果たしたのが「メッセージ・イ ン・ア・ボトル」と呼ばれる若い生産者たちのグループだ。創立は2002年で、当初のメンバーはキューリンク・ジロー、クラウス・ケラー、ヴィットマン、ヴァグナー・シュテンぺルといった現在のラインヘッセンのスター生産者たちだ。

安ワイン産地のイメージが強い中で本格的な辛口を造っていた彼らは、周囲から注目されるようになり、次第に新聞の取材を受けるようになった。徐々 にメンバーも増え、活動の幅が広がった結果、ラインヘッセンのイメージを変えるきっかけとなっただけでなく、ドイツ中の若い生産者たちに大きな刺激を与えた。その中でも特に功績を残したのがヴァグナー・シュテンぺルのダニエル。なぜなら、彼は忘れられていた、あるいはかつては認められていなかったテロワールでも正確に解釈すれば素晴らしい品質のものになるということを世界中に証明したからだ。

ヴァグナー・シュテンぺルはラインヘッセンの最西部にあるジーファースハイム村に18haの畑を持つ。この村は火山活動によって形成されたエリアの近郊にあるため、ラインヘッセンで唯一の火山性土壌となっている。

今でこそ名産地として知られているが、実はこの地はダニエルが1992年に一族のビジネスを受け継ぐまで良質なワイン産地としては知られていなかった。

彼がこの地に見つけたテロワールの優位性は、まず風化した流紋岩(石英比率の高い斑岩で、火山岩の一種)土壌のため収量がとても低いこと。次に石が多く酸性で栄養分が少ないこと。最後にローム質の表土がかなり薄い (50cm未満のところもある)ため、適度な保水力に加え、蓄熱性が高いことだ。リースリング、特に古樹はとりわけこうした条件を好む。こうした好条件の下、ブドウは有機栽培によって育てられ、酵母や亜硫酸を添加しないマストをステンレスタンクや伝統的なオーク樽で自然発酵させる。こうして生み出される彼のワインは、ボリューム感がありながらも香りやフレーバーが上方向へ伸びるトーンの高さと、粒の細かいミネラルが造る鋭角的な印象が見事に調和しており、瞬く間に飲み手を魅了していった。

2004年にはプレミアムワイン生産者グループであるVDPのメンバーとなり、 有名なドイツワイン評価誌アイヒェルマンによって「新人賞」を与えられ、またゴーミヨ誌からは「彼のワインは本当に特別である」と絶賛される。ワインの品質が素晴らしいことは言うに及ばないが、歴史的な観点から見てもラインヘッセンを語る上で決して外してはならないのがこのヴァグナー・シュテンペルだ。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ