アンゲルス ファレルノ デル マッシコ ロッソ

「アンゲルス ファレルノ デル マッシコ ロッソ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ファットリア パガーノ アリアニコ80%ピエディロッソ20% 2015 イタリア カンパーニア
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
14.5 4200 稲葉 3/18/2024

「アンゲルス ファレルノ デル マッシコ ロッソ」レビュー

ワインの外観

アンゲルス ファレルノ デル マッシコ ロッソの外観

朱色の入ったやや濃いめのダークチェリーレッド

ワインの香り

グラスを回す前:カシスLiq、甘苦系スパイス、干し花、干し肉

グラスを回した後:干し肉っぽさ増す、熟成肉、生ハム原木、ダークチョコ、コーヒー

ワインの味わい

ドライな食感、果実味は乾いており、乾いた力強いタンニン、力強い酸、熟成由来のなめし皮のような風味、9年熟成にも関わらず非常に収斂性がある、噛み応えあるジビエと合わせたい

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
古代ローマの人気ワイン。当時とは違うだろうがその趣を感じる
ドライでタニック、モダンとはかけ離れた味わい、美味しい
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 20℃前後 8

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

「ファレルノ デル マッシコへの想い」

ファットリア パガーノは、2001年にアントニオ パガーノによって設立されました。「ファレルノ」と呼ばれるこの地で産するワインは、高い品質から古代ローマの皇帝や貴族達にもてはやされ、また富の象徴とされました。その後、歴史上から消えていましたが、1970年代に復活しました。アントニオもぜひこの土地でワインを造りたいと願い、その夢を実現させました。現在は息子のアンジェロが中心となりワイン造りを行っています。「ファレルノ デル マッシコの生産者達は皆、その歴史的、文化的価値をしっかりと自覚しています。現在も2000年前の古代の人々と同じように、手間を惜しまず、最高のワインを造りたいと考えています」という言葉にワイン造りの哲学が表れています。

「海と山に囲まれた寒暖差のある畑」

畑は死火山のロッカモンフィーナ山の麓、ティレニア海からわずか5kmの、標高270~300mの所に広がっています。海と山に囲まれ風通しが良く、また日中は26~27度、夜は7~8度と気温差が大きく、これによりワインに豊かなアロマがもたらされます。栽培はオーガニックで、除草剤、殺虫剤は使用しません。数年の内に認証を取得する予定です。

「主に火山性の石灰岩質土壌」

さらに細かい火山礫や圧密された石、火山灰が混ざる土壌は、ミネラルを多く含み、ワインに長期熟成の可能性をもたらします。また地中の粘土は保水性が高く、葡萄の根がゆっくりと水分を吸収することが出来るため、灌漑設備の必要がありません。

良いのヴィンテージにのみ造る特別なワインです。畑はカリーノラにあり、標高320m。南向き。石灰岩が豊富な膨張性粘土で、平均樹齢14年。仕立てはコルドーネ スペロナート、裁植密度5,400本/haです。10月中旬から下旬に、畑で選別しながら収穫します。果皮や種までしっかりと熟していることが重要です。収量は低く4~5t/haです。品種ごとにステンレスタンクで発酵させ、7~12ヶ月熟成させた後ブレンドし、225Lのフレンチオークの新樽に移して、最低18ヶ月熟成させます。ステンレスタンクで数ヶ月休ませてから、瓶詰め、2ヶ月寝かせます。深みのある濃いルビーレッド、洗練されたアロマの中にプラム、さらにチョコレートやカカオ、タバコを思わせる香ばしい香りが感じられます。しっかりとした骨格があり、同時にエレガント、口に含むと南のワインらしい温かみがあり、とても滑らかです。かすかにフレッシュでミネラルなタッチが感じられます。アンゲルスは、アンジェロのラテン語読みです。アントニオが8歳の頃に亡くなった父の名前を付けました。また、息子の名前でもあります。イタリアでは祖父の名前を孫につける風習があり、父から自分、そして息子へ、過去と未来をつなぐ象徴となるワインです。ラベルの絵は、マルティアリス(古代ローマの詩人)です。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ