コントログエッラ ペコリーノ

「コントログエッラ ペコリーノ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
バローネ コルナッキア ペコリーノ 2022 イタリア アブルッツォ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
14 ¥1,900 稲葉 2024/3/12

「コントログエッラ ペコリーノ」レビュー

ワインの外観

コントログエッラ ペコリーノの外観

黄色の強いレモンイエロー

ワインの香り

グラスを回す前:夏みかん、金柑、カリン、黄色い花

グラスを回した後:パイン、蜂蜜、チャーミングさ

ワインの味わい

厚みある食感、凝縮感ある果実味は分厚さあり、酸しっかりで力強い、リッチでしっかりしたボディーながら酸のおかげでギュットひきしまりタイト、焦げを感じるような香ばしいミネラル、過去のペコリーノの中でも安くて力強く良い

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
豊かな香りとリッチなボディー
ペコリーノの酸の強さが出ている。今までのペコリーノの中でも、かなりリッチなボディーで、この価格でこの骨格は凄い
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 12℃前後 7

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

「100%コッリーネ テラマーネ D.O.C.G.の指定区域から」

コルナッキア家が所有する畑は全てモンテプルチャーノ ダブルッツォ コッリーネ テラマーネD.O.C.G.に指定された区域に入っています。アブルッツオ州全体からD.O.C.G.に認定されたエリアは、北部の丘陵地のみ。このことからもコルナッキア家の所有する畑がとても良いことが分かります。また、コルナッキア家がD.O.C.G.に申請するのは、所有する60~62haの内、最良の5haのみです。

「世代交代による改革で、伝統的なアイデンティティを残しつつ、高いエレガンスを追求」

ピエロ コルナッキアから、カテリーナとフィリッポへと世代交代をして、ワイン造りにさまざまな改革が行われました。主な変更点は、①赤ワインは、温度管理して、マセラシオンの期間を長くした。またデレスタージュにより、タンニンがエレガントで滑らかになった。②ロータリーファーメンターを導入した。内部にプロペラが付いており、マストをゆっくり回し、常に果帽をワインと接触させる。白はスキンコンタクトに使用。③コンサルタントのアゴスティーニのアドバイスで、全ての工程で厳しい手順を決める。タンクや樽からの分析をより多く行い、それぞれに合ったブレンドする。④新しい密閉式のプレス機、フィルターシステムやボトリングラインを導入。

「飲み頃になってから出荷」

日本に輸出するワインは、意図的にリリースを遅らせ、カンティーナでボトル熟成をしています。生産者にとっても、弊社にとってもリスクのある方法ですが、コルナッキアのような伝統的なスタイルのワインには、ボトル熟成が必要だと考えるからです。

「日本にモンテプルチャーノ ダブルッツオを広めたリーダー的存在」

稲葉のイタリアワインのルーツとも言えるワインがこのワインです。稲葉が初めてバローネ コルナッキアのワインを扱い出したのは1991年で、その頃日本市場にはモンテプルチャーノ ダブルッツォは皆無でした。そんな時代に、それまで経験したことの無い濃い色と、はちきれんばかりの果実味、そして、とてもソフトな口当たりで脚光を浴び、日本でのモンテプルチャーノ ダブルッツォの人気に火を付けました。25年余経った今では、多くの生産者のモンテプルチャーノ ダブルッツォが輸入され、イタリアンレストランのワインメニューに無くてはならないものとなっています。

ペコリーノはアブルッツォとマルケの土着品種で、房は小さく、成熟時期は8月末と早くなっています。特徴はミネラル感と複雑性があることです。忘れられた品種でしたが、今はイタリアのみならずヨーロッパやアメリカで注目され始め人気があり、2区画を増やしました。コントログエッラは、アブルッツオで一番北にある、小さな村の僅かな範囲にあるD.O.C.です。殆どのペコリーノは、I.G.T.として生産され、D.O.C.でしかもビオロジックでワインを造る生産者は数軒です。畑は乾いた土地質で、石の多い石灰質。遅摘みにしますが、完熟しきる前に畑で選別しながら収穫します。収量は35hL/ha。除梗し、ソフトにプレス、垂直ステンレスタンクで16~18度に温度管理しながら10~12日間発酵させます。ボディと骨格、そしてまろやかさを出すために4ヶ月バトナージュします。最初の1ヶ月は週1回、その後は2週間に1回と、徐々に回数を減らします。輝きのある黄色、凝縮された豊かな果実のアロマの中にミネラルの要素が感じられます。しっかりとした酸が全体を支え、非常にフレッシュで持続性があります。 <ヴィーガン(VEGAN)認証あり>

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ