「ランダースアッカー・ゾンネンシュトゥール・シルヴァーナー・シュペートレーゼ・トロッケン・コンセクエント」の香りや味わいコメント

「ランダースアッカー・ゾンネンシュトゥール・シルヴァーナー・シュペートレーゼ・トロッケン・コンセクエント」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
トロッケネ・シュミッツ シルヴァーナー100% 2021 ドイツ フランケン
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13 ¥3,300 稲葉 2023/10/16

「ランダースアッカー・ゾンネンシュトゥール・シルヴァーナー・シュペートレーゼ・トロッケン・コンセクエント」レビュー

ワインの外観

ランダースアッカー・ゾンネンシュトゥール・シルヴァーナー・シュペートレーゼ・トロッケン・コンセクエントの外観

やや濃いめのレモンイエロー、キラキラ輝き

ワインの香り

グラスを回す前:幸水梨、洋ナシ、パイン、石灰

グラスを回した後:白桃、甘みある岩塩のようなミネラル感

ワインの味わい

キラキラしつつ厚みあり滑らかさも、果実が熟した凝縮感による分厚さあるが果実風味は強くない、酸は中程度、ミネラルの旨味たっぷり(岩塩、鉱物)でガスっぽいほろ苦さが奥行きを与える

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
普段あまり飲まないタイプだがハイレベル
1級畑の上級キュヴェで、かつ、シュペトレーゼのトロッケンで力強い。余韻にほろ苦さしっかりあり、温度を上げて大ぶりグラスで提供するべき。酒質と価格を考えるとハイコスパだが、日本でなじみないタイプなので売り方注意なワイン
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 12-17℃ 7

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

地元の人々の呼び名がワイングート名の由来
2002年、パウルとブルーノ シュミット兄弟が別々に営んでいたワイングートが合併し、現在のトロッケネ シュミッツが誕生しました。トロッケネ シュミッツのポリシーはその名前が示すとおり「辛口」を造ることです。(トロッケネ シュミッツは「辛口のシュミッツ」という意味)。名前の由来ですが、ワイングートのあるランダースアッカー村にはシュミッツと名がつくワイングートが数軒あり、辛口ワインで知られるこちらのワイングートのことを指す際に、地元の人々が他と区別するために「トロッケネ シュミッツ(辛口のシュミッツ)」と呼ぶようになり、この通称が現在のワイングートの名前になりました。残留糖度を限りなく低く抑えた、フランケンの中でも「辛口ワイン
曾祖父の時代から今日までずっと、醸造の際に補糖は一切せず、糖分がすべてアルコールに変わるまで発酵させ、しっかりとした辛口のワインを造り続けています。ドイツワインの規定では、辛口の残糖は9g/L以下となっていますが、トロッケネ シュミッツのワインの残留糖度は、ほとんどのアイテムがゼロから2g/L以下です。
醸造は天然酵母で偶発的に発酵をスタートさせ、Q.b.A.クラスのワインも糖分の添加(補糖)は一切行わず、人為的に発酵を途中で止めることもしない自然な造りをしています。葡萄の持つ糖分がすべてアルコールに変わるまで発酵させ、完全に辛口ワインにしています。そうすることで、それぞれの品種や畑、ヴィンテージの特徴が明確に映し出されると考えています。彼らのワインは、ストレートで個性豊かでありながら、心地よい味わいを持っています。

代表的な3つのワインガイドでも評価
トロッケネ シュミッツは、代表的な3つのドイツワイン評価本「ヴィヌム2022」3.5星(最高5つ星)、「ゴーミヨ ドイツワインガイド2021」で3房(最高5房)、「アイヒェルマン2021」で3星(最高5つ星)の評価を得ています。
1920年代にワイン造りに注力するようになってから今日まで、頑固に辛口ワインの生産を続けており、所有畑の優位性はもちろん、残留糖度を限りなく抑えた造りは、現代に合ったスタイルで、今後の躍進が期待される注目の生産者のひとりです。

ランダースアッカー村の一級畑ゾンネンシュトゥール(太陽の腰掛け)の葡萄を使っています。このワインは、「コンセクエント(一貫した)」という名前がついた上級クラスのシリーズで、その年に出来た最高の葡萄で造ります。畑の土壌はムッシェルカルク(貝殻石灰岩)です。9月下旬に収穫します。収穫した葡萄をプレスした後、木樽で、18〜20度に温度を保ちながら5週間発酵させます。木樽(新樽ではない)で5ヶ月熟成させます。熟した黄色いフルーツを思わせる新鮮な果実味、やわらかな酸が感じられます。タイトに引き締まり、非常に集約のある味わいです。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ