
「ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェッラート ヴィーニャ・デル・パッロコ」の香りや味わいコメント
生産者 | ぶどう品種 | ヴィンテージ | 生産国 | 地方 |
ルカ・フェラリス | ルケ100% | 2016・2017 | イタリア | ピエモンテ |
Alc | 参考価格(税別) | 色 | 輸入元 | 試飲日 |
14.5 | ¥4,000 | 赤 | 稲葉 | 2023/7/2 |
「ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェッラート ヴィーニャ・デル・パッロコ」レビュー
ワインの外観
青の抜けたダークチェリーレッド、やや朱(2016)
青の抜けたダークチェリーレッド、もやがかかっている(2017)
ワインの香り
(2016)
グラスを回す前:赤い乾燥ベリー、華やか、シナモン、オレンジパウダー
グラスを回した後:ひのき、スパイス、紅茶、カモミール、ココナッツ
(2017)
グラスを回す前:赤い乾燥ベリー、ハーブ、赤い花、華やか、オレンジの果皮
グラスを回した後:ドライフラワー、カモミール、木の板、スパイス
ワインの味わい
(2016)
ドライな食感、果実味は思ったより瑞々しさもあり、タンニンはややタイトで酸もやや強めながら、瑞々しさのおかげでタイトすぎない、紅茶のような華やかさと干し肉や炒ったナッツのような旨味があり、余韻も長く素晴らしい、
(2017)
果実味は瑞々しさも残りつつドライ、タンニンは強めだがしっとり感を持っている、酸もしっかり、スミレのような若い華やかさと紅茶やドライフラワーのような熟成した華やかさが共存している、あと半年から1年で一気に熟せ華やかさに変わる状態
その他コメント

ルケはもっとピエモンテらしい乾いたニュアンスがあるイメージだったが、これは瑞々しさもあり複雑で非常に美味しい(2016)
大人の階段登るシンデレラ
まだ若さがある状態。2016のほうが好み。アルコールの強さもあるかも。(2017)
季節
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グラス | 温度 | 軽重度 (10段階) |
夏(2016) 春(2017) |
大ぶりびわ | 18-22℃ | 6 |
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輸入元情報
唯一の公式なクリュ「パッロコ」を所有するルケのパイオニア
ルケの生産者協会の会長を務めるリーダー的生産者
1979年生まれのルカ フェラリスは、フェラリス アグリコーラの4代目当主として活躍する人物です。ルカは、ルケの生産者協会の会長を務めており、この地域を代表する生産者として知られています。ワイナリーの歴史は、今からおよそ100年前の1921年にまでさかのぼります。1899年にアメリカへ移り住んだルカの曾祖父、ルイジが得た資金を元手に妻のテレーザ(曾祖母)と息子のマルティーノ(祖父)が畑と建物を購入しました。しかし、マルティーノの息子ルイジ(父)は、ワイナリーを継がず、トリノへ移り住み別の仕事についていました。葡萄の栽培は行なっていたものの、収穫した葡萄は協同組合に販売していました。「父の世代の人々は、トリノに出稼ぎに行っていました。しかしここ10年ほどでルケが人気になったおかげで、人々が地元のワイナリーで働くようになってきています。それぞれが植樹を行いエリア全体が復活したのです。ルケが国際的に成功したことで簡易的な宿泊施設やレストランができ、観光地としても栄え、経済も活性化するようになったのです」。
ルケ100%のワインが最初に誕生した伝統ある畑「パッロコ」からのキュヴェこのエリアで最初にルケ100%のワインが誕生した畑が、この「ヴィーニャ デル パッロコ」(司祭の葡萄畑)です。ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート D.O.C.G.の中で、唯一「クリュ」として認められています。1964年にこの地に赴任したジャコモ カウダ司祭は、ルケという葡萄品種の可能性に気付き、生食用やブレンド用とされていたルケ単一で仕込んだワインを造りました。その後、ルケの評判は高まり、国内のみならず世界的に知られるところとなりました。この重要な畑を、2016年にルカ フェラリスが受け継ぎました。エノログのマリオは葡萄を見て、「他のルケと違うため、違うワインが出来るだろう」と言いました。ジャコモ司教の時代に使われたボトルに似たものを使用しています。葡萄は全て1964年にジャコモ司教が植えたもので、マサル セレクションで、オリジナルのクローンを増やしています。石灰、粘土、凝灰岩の混ざった土壌です。温度管理したステンレスタンクで発酵し、ルモンタージュします。80%はステンレスタンク、残り20%を500Lのトノー(新樽でない)で9ヶ月熟成させます。ろ過はせず、司教の時代からの伝統にのっとり6月に瓶詰します。その後、さらに3ヶ月瓶熟させます。濃いルビーレッド、ルケの特徴であるバラを思わせる華やかで豊かな花のアロマが広がります。味わいの中にも花の要素が感じられます。非常にバランスがとれた、柔らかくエレガントなタンニンがあります。
「ヴィーニャ デル パッロコ」
このエリアで最初にルケ100%のワインが誕生した畑が、この「ヴィーニャ デル パッロコ」(司祭の葡萄畑)です。ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート D.O.C.G.の中で、唯一、公的に「クリュ」として認められています。1964年にこの地に赴任したジャコモ カウダ司祭は、ルケという葡萄品種の可能性に気付き、これまでは生食用やブレンド用として生産されていたルケを単一で仕込んだワインを造りました。これがルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラートの原型となりました。その後、ルケの評判は高まり、国内のみならず世界的に知られるところとなりました。この最初のルケ100%のワインが誕生した重要な畑を、2016年にルカが受け継ぎました。
この記事を書いている人
OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ
寺井 剛史(てらい つよし)

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ