「パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック・ロレ」の香りや味わいコメント

「パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック・ロレ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ドメーヌ・ラウゲ プティ・クルビュ90%、プティ・マンサン10% 2019 フランス 南西地方
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13.5 ¥3,000 稲葉 5/15/2022

「パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック・ロレ」レビュー

ワインの外観

パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック・ロレの外観

しっかりした黄金色、粘性強め

ワインの香り

グラスを回す前:力強く香ばしい果実味、南国果実、ハチミツ、木の実、ココナッツ

グラスを回した後:パイン、パッション、コリアンダー、アーモンド

ワインの味わい

ややトロリとした食感、完熟感ある果実味、酸はしっかりあるが丸く滑らか、アーモンドや木の実を思わせる香ばしい厚み、余韻は茶色いスパイスを思わせる複雑味に上質なハチミツのようなほろ苦く複雑な風味

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
果実の完熟感はともすれば甘味を感じるほどだが全体として力強くドライな白

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

世代交代によりさらに品質を高めつつある生産者

ドメーヌ ラウゲは、南西地方のジェ―ル県ヴィエラ村に拠点を置くドメーヌです。ワイナリーは現在、1991年10月生まれの29歳の若手醸造家、シルヴァン ダバディが経営しています。ダバディ家はこの地で数世代にわたり葡萄栽培を行ってきました。ワイナリーとしての設立は1980年です。シルヴァンの父ピエールは1980年代に、父親から畑を引き継ぐと、畑の規模を広げ、新しいセラーの建設を行い、ワインの元詰めをスタートさせました。彼は現代的なスタイルを追求し、また栽培方法を刷新し、ワインの品質向上に力を注ぎました。2013年、ピエールから引き継いだシルヴァンは、畑の管理方法を改革し、またさらなるワインの品質向上に努めています。オーガニック栽培への転換を始め、自然環境を保ち、畑の生物多様性を重視したワイン造りを目指しています。現在はフランス農水省が承認するHVE(環境価値重視)認証を取得しており、この先数年間でオーガニック認証の取得を目指しています。

シルヴァンは若く意欲溢れる醸造家です。ボルドー サイエンス アグロ(フランス国立の農業に関する学術研究機関)で栽培、醸造を学び、修士号を取得しました。シルヴァンの造るワインは、果実味豊かで現代的スタイルでありながら、その土地の個性を尊重した独自のスタイルを持っています。ワイン造りで一番重要なことは「バランスの追求。そして忍耐強くあること」であると考えています。

シルヴァンの代からオーガニック栽培へと転換、自然環境を保ち、生物多様性を重視したワイン造りへ

ドメーヌ ラウゲは現在、30haの葡萄畑を所有しています。全体の21haが黒葡萄(タナ、カベルネ フラン)、9haが白葡萄(プティ マンサン、グロ マンサン、プティ クルビュ)で、それぞれマディランとパシュラン デュ ヴィック ビル(辛口、甘口)を生産しています。畑はピレネー山脈の麓の斜面に位置しています。畑は現在オーガニックに転換中で、化学的な殺虫剤、除草剤は一切使用しません。畝の間に草(カヴァークロップ)を生やしており、これは土の中の微生物の活動を活性化させるために重要な役割を果たしています。草を植えることで土が柔らかくなって空気が通り、微生物の数が増えます。また殺虫剤を使用するかわりに害虫への対策としてフェロモンカプセルを導入しています。

畑は様々なタイプの土壌に分かれており、それぞれが異なるアロマとフレーバーを葡萄にもたらします。斜面の中腹から下の部分は小さい砂利を含む粘土ローム質です。ドメーヌの建物の周辺は、南東向きの粘土ロームで、この土壌は比較的軽やかなワインが出来ます。斜面の上に位置する南向きの畑は、大きな砂利を含む粘土石灰質の土壌で、骨格のしっかりとしたワインが出来ます。また、一部の区画には1945年に植樹された樹齢約75年のタナが栽培されています。

天然酵母による発酵を行い、畑の持つ個性を表現する

収穫は全体の80%を手摘みで行っています。葡萄は完熟の状態で収穫し、選別した後、タンク(コンクリート/ステンレス)、または樽でアルコール発酵、マロラクティック発酵を行います。セラーは最適な状態で抽出できるよう、完全に温度コントロールがなされています。また熟成は地下にあるセラーで行います。

発酵は葡萄に付着している天然酵母で行います。毎年、収穫の2週間前に畑に入り、少量の葡萄を摘み取り、フランス語で「ピエ ド キューヴ(pied de cuve)」と呼ばれる種酵母(スターター)を作ります。少量ずつ作った複数のロットの中から最も良いものを選び、発酵の際に加えています。こうすることで、発酵が迅速かつ順調に進むようにしています。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ