「キュヴェ・マルゲリット」の香りや味わいコメント

「キュヴェ・マルゲリット」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ル・ヴァン・ド・ブレーズ Gre70%、サンソー25%、Sy5% 2020 フランス コート・デュ・ローヌ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
14 ¥3,900 ヌーヴェルセレクション 5/29/2024

「キュヴェ・マルゲリット」レビュー

ワインの外観

キュヴェ・マルゲリットの外観

奥が透けないほど濃いダークチェリーレッド、青入っている

ワインの香り

グラスを回す前:ブラックベリーを煮た、木炭、黒鉄、レバー

グラスを回した後:スミレ、紫キャベツ、ナス、巨峰の果皮、アントシアニン

ワインの味わい

若干さらりとしつつ力強い食感、果実の凝縮感あるがフルーツ風味強くなく、酸は、強く若々しいタンニンは収斂性あるがダークチェリーやスミレのような華やかさのおかげでスルスル飲める、若干あらごし果汁のような旨味もあり、次の1口を飲みたくなるワイン

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
濃厚ながらスイスイ飲める
濃く若々しい。濃厚さとしては冬におすすめだけど、やっぱり春の濃厚ワインかな。濃厚ながらスルスル飲める。
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 21-23℃ 7

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

ート・デュ・ローヌ地方、ケランヌ村の西に接するサント・セシル・レ・ヴィーニュ村に1910年から続くぶどう栽培家の家系です。長らく協同組合に加盟していましたが、2014年に5代目ステファニー・ルーニョンが脱退して自家ドメーヌを興し、自社ビン詰めを開始しました。同2014年から直ちにビオロジック栽培を開始し、2021年にビオディナミに移行しました。
 「昔から環境保全に関心を持っており、食べるものもナチュナルなものを志向していましたので、自然にビオロジック栽培をはじめました。数年後のある秋の日、いつものように収穫前のぶどうを食べたところ、あまりの美味しさに感動して泣いてしまい、この美味しさをそのまま伝えたいと思ったことがヴァン・ナチュールを造るきっかけになりました」。
 2021年には、フランス農務省やINAO等のフランス当局が10年の歳月を経てヴァン・ナチュールを公式に定義・認可した「Vin méthode Nature」にも加盟しました。「ビオロジック栽培やビオディナミは良い畑の証明書。「VmN」は良い醸造の証明書と感じたので加盟しました」。
 癒されるようにやわらかく、フルーティーでジューシーな果実味に溢れた彼女の作品はとりわけ欧米各国のレストランで愛されており、サステナブルな美食を提唱してガストロノミー界に大きな影響を与え続けているシモン・ローガンが運営するイギリス・ミシュラン3つ星「l’Enclume」などのワインリストを飾っています。
 「ラベルの男性は、私のひいひいおじいちゃんのブレーズ・グラニエです。1851年に生まれた彼は、20歳の時パリに出てワイン商になりました。1904年に、トマトやメロン、オリーブ、養蚕などの園芸農業を営んでいた父親が逝去したため村に戻って跡を継ぎました。そして1910年、はじめてのぶどう樹を植えました。ひいひいおじいちゃんは、今日ぶどう栽培家として生きている私たちのルーツであり、いつも誇りに思っています。右手に持っている鍵で、子孫にぶどう栽培の扉を開けてくれたことに深く感謝して、ドメーヌ名も「ル・ヴァン・ド・ブレーズ(ブレーズのワイン)」と名付けました。このぶどう畑を今は私が大事に運営して、子供たちやその子供たちに紡いでいきます」。

AOP Côtes-du-Rhône Villages Sainte-Cécile。グルナッシュ70%、サンソー25%、シラー5%のブレンド。地元サン・セシル・レ・ヴィーニュ村に合計1ha。ガレ・ルーレ(丸く大きな石)に覆われた粘土石灰質土壌。樹齢はグルナッシュが50年以上(植樹1967年)、サンソーとシラーが35年以上(植樹1984年)のVV。収量は21hl/ha。除梗しない(全房発酵)。コンクリートタンクで発酵後、9ヶ月間熟成。ビン詰め時にのみ極少量のSO2を使用。キュヴェ名の「マルゲリット」はステファニーの高祖母(ひいひいおばあさん)=創業者ブレーズさんの奥さんの名前で、「ひいひいおじいちゃんとひいひいおばあちゃんは、この作品の中で永遠に結ばれます」。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ