シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム

「シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ドメーヌ・ダンリ CH 2015 フランス ブルゴーニュ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13 ¥16,000 ヴァンパッシオン 2025/4/24

「シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム」レビュー

ワインの外観

シャブリ プルミエ・クリュ フルショームの外観
黄色強いレモンイエロー、10年熟成ながら緑が残る!

ワインの香り

グラスを回す前:甘く熟したレモン、プラム、イチゴ、マンゴー、黄色やピンクの甘い香りのする花束、蜂蜜、ジンジャーシロップ、シナモン

グラスを回した後:アジアンフルーツやアジアンスパイス、チャイ(スパイスティー)のようなスパイス感、マンゴーラッシーを思わせる乳製品っぽさ

ワインの味わい

滑らかな食感、パインやマンゴーなど南国を思わせる果実味ながらキュッとしまる酸があり、さほどトロピカルに感じない、ヨーグルトのような丸みある爽やかさ、マーマレードや蜂蜜、ジンジャーシロップのような複雑味

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
熟成して一体感と複雑味が増している
10年の熟成で飲み頃に入っている1級。強い酸が果実味と一体化し、良い状態。熟成によるスパイス感も出始めている
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶり丸 10-17℃ 6

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「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

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輸入元情報

ミッシェル氏50年目の集大成とラロッシュ家の永遠への始まり

僅か6haの小規模零細ドメーヌから、世界的に著名な100ha超の銘畑を所有するクオリティネゴシアンに発展させた、シャブリを代表するワイナリーを築いたミッシェル・ラロッシュ氏。

その名がワイン史に燦然と輝くのは、大規模ワイナリーながら、最高峰の品質を誇るワインを生み続けてきたことにある。氏は、シャブリのグラン・クリュ協会の会長も務め、1998年には、ワインスペクター誌で<ホワイトワイン・オブ・ザ・イヤー>に輝くなどシャブリ最高峰の名誉を欲しいままにしてきた、まさに“シャブリの帝王”と呼ばれる大人物である。

16歳からワイン造りを行ってきたミッシェル氏が、50年目にして、人生の集大成として選んだのが、「テロワール・シャブリ」の究極を体現する「オートクチュール」とも呼ぶべき小規模ドメーヌ、ル・ドメーヌ・ダンリである。

生みだされるワインは、“クチュリエ”ミッシェル氏による「手造りの1本」、「洗練を究めるように磨きあげられた、一点の曇りもなき緊張感のある芸術的領域に達したワイン」である。

<ル・ドメーヌ・ダンリ>のワインを試す者はみな、ACシャブリはトップクラスの造り手による1級シャブリに比肩し、1級フルショームのワインは、同じくトップクラスの造り手によるグラン・クリュのレベルにあることを知ることになる。

中でも、“シャブリの至宝”とも言える樹齢75年の古木の葡萄のみで造られるフラッグシップワイン「Héritage/エリタージュ」は、もはやAOCを超越し「芸術の領域」に達したワインと言っても過言ではない。

それは、ル・モンラッシェ、シュヴァリエ・モンラッシェ、あるいは、レ・ドモワゼルやレ・ペリエール(dessus/ドゥシュ)等から生み出される一部のワインの如く、単なる味覚の優劣を超え、飲み手の五感・五臓六腑全てに振動を与え「感動」をもたらす、つまりは、音楽や絵画等と同様の「芸術領域」の価値感を備えた「神に祝福されたワイン」なのである。

ミッシェル氏にとっての「人生の集大成」であり、「伝説の最終章」であるル・ドメーヌ・ダンリは、同時に名門ラロッシュ家の6代目、7代目…にも連綿と引き継がれてゆく「永遠への始まり」でもある。

1964年に植樹された樹齢50年の区画、1999年に植樹された区画から。フルショームの北部のクリマ「L’Homme Mort」と中部の「Fourchaume」。多くが、南西向きの急斜面に広がる畑。除梗せずにプレスし、約24時間のデブルバージュ後、発酵。補糖はせず、天然酵母による自然発酵を行う。全体の89%をステンレスタンクで、残りの11%はピエス(228L)で発酵、及び熟成を行う。18℃で約45日間の長めの発酵。全体の90%にMLF発酵を行い、シュールリーで約12ヶ月間熟成。黄色いリンゴや洋梨の上品な香り、ヨード的なミネラルに加え、仄かなトースト香のニュアンスもあり複雑な印象。緻密な質感に繊細な酸がありソフトな印象だが、樹齢50年の古木の葡萄も使用することから、穏やかながらも密度の高い果実味もしっかりとあり、静かなエネルギーと品位を感じさせる。シャルドネ。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ