
「ラ・ペスキエラ・ディ・パチーノ・IGT・ビアンコ」の香りや味わいコメント
生産者 | ぶどう品種 | ヴィンテージ | 生産国 | 地方 |
カンティーナ ライナ | トレッビアーノ・トスカーノ100% | 2022 | イタリア | ウンブリア(IGT) |
Alc | 参考価格(税別) | 色 | 輸入元 | 試飲日 |
12 | ¥2,900 | 白 | アズマコーポレーション | 2023/10/2 |
「ラ・ペスキエラ・ディ・パチーノ・IGT・ビアンコ」レビュー
ワインの外観
ミディアムゴールドからディープゴールドの色調、かすかに気泡
ワインの香り
グラスを回す前:カリン、マーマレード、ネクタリン、ジンジャー、コリアンダー
グラスを回した後:白檀、カモミール、メープルシロップ、オレンジピール
ワインの味わい
厚みある食感、凝縮感ある果実味がきちんと感じられ、存在感あるタンニンと思ったよりしっかりある酸のおかげで酒質は力強いが、白檀やジャスミンのような花感もあり柔らかさや奥行きを与えており、全体のバランス良い
その他コメント

魚ラベルでもっと優しいオレンジワインかと思ったら、木のラベルを彷彿とさせる強さがある
季節
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グラス | 温度 | 軽重度 (10段階) |
冬 | 大ぶりびわ | 9-17℃ | 7 |
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輸入元情報
ワイナリー名のライナは最初にサグランティーノを植えた土地の前オーナーの愛称。この名前にしたのは土地と歴史を残すため。カンティーナ・ライナはウンブリア州にある「イタリアの最も美しい村」の一つとして知られるモンテファルコから東に約4kmの小さな集落の中にあります。設立は2002年。ファブリッツィオ・マリアニ氏が、古い農家の家屋と12haの土地を購入したことに始まります。標高は220m~300m。2002年から2008年にかけて葡萄を植樹。葡萄畑は10ha。赤ワインはコルドン、白ワインはグイヨに仕立てています。 現在のオーナーはファブリッツィオの息子で1978年生まれのフランチェスコ氏。彼は2002年にペルージャの大学で哲学を修め卒業した後に、料理人の道へ。ウンブリア州のレストランで修業を重ねた後、2005年には調理師免許を取得。約2年間、ミシュラン星付きのレストランで勤務。 そして2007年にワイナリーへ加わり畑仕事と醸造学び、現在に至るという変わった経歴の持ち主。現在は同じ歳で農業と醸造を勉強し、フランチェスコの考える自然な葡萄栽培と醸造、そして理想とするワインのスタイルに共感したアンドレア氏との2人が中心となりワイナリーを運営しています。 畑では原則としてビオディナミを実践。化学的な除草剤、殺虫剤などは一切使用していません。銅、硫黄に加えてイラクサ、トクサ、ビヨウヤナギなどを煎じたものを散布。その他、ビオィナミの調剤である500番と501番のプレパラシオンを使用。土地本来のエネルギーを正常化、そして活性化を行っています。収穫は全て手摘み。目指す醸造のスタイルは「自然で栽培され、土地の味が詰まった葡萄を、そのままワインに変えること」そのため、発酵は野生酵母を使用しSO2も必要最小限に抑えるようにしています。 ワイナリーでは自然と技術の融合。目標はテロワールを表現したワインを造ること、しかし自然なワイン造りをし過ぎて味が濁っていてはいけない。あくまでも果実は透明であること。味わいがあることはもちろん、葡萄の個性を楽しんで飲むことができるワイン造り。 熟しすぎている葡萄を使用しないこと。酸がしっかりとある健全な葡萄を収穫すること。そして、余計なタンニンを抽出しすぎないように、発酵期間は他の自然な造りをしている生産者と比べ比較的短いです。樽を使用する際には葡萄品種本来の個性を損なわないように古樽を使用。そして最後に自動ポンプシステム付きのスレンレスタンクやソフトプレス機などの必要な技術を取り入れること。また、ワイナリーの屋根にはソーラーパネルを敷き電機の一部を賄っています。また、セラーやタンクの洗浄には敷地内にある池の水を使用するなど環境にも配慮するようにしています。 セラーのある建物には、ワインと共に郷土料理も楽しむことができる予約制のレストランも併設。ここでは近隣のオーガニックやビオディナミを実践する農家の野菜や肉、そしてサラミや生ハム、さらには野生のハーブなどを提供するイベントも行われています。ワインと食材、そして食事。スローフード、スローワイン。ウンブリアの恵まれた自然を愛し、料理人としての経験も持つフランチェスコ氏ならではの考えが、そのままワイナリーとなっています。
この記事を書いている人
OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ
寺井 剛史(てらい つよし)

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ