「シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ・レ・ヴィエイユ・ヴィーニュ (ヴァンサン・ジラルダン)」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ヴァンサン・ジラルダン PN 2016 フランス ブルゴーニュ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13 ¥6,800 稲葉 2023/1/5

「シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ・レ・ヴィエイユ・ヴィーニュ (ヴァンサン・ジラルダン)」レビュー

ワインの外観

シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ・レ・ヴィエイユ・ヴィーニュ (ヴァンサン・ジラルダン)の外観

やや朱色がかったラズベリーレッド

ワインの香り

グラスを回す前:華やか、ラズベリー、ダークチェリー、ダージリン、スパイス

グラスを回した後:レッドカラント、すもも、セージ、シナモン、樹木

ワインの味わい

華やか爽やか、軽やかな赤い果実の風味、適度なタンニン、アセロラやサクランボのような酸、活き活きとした果実味が残りつつ、程よい熟成によるしっとり感、若さを楽しめる良い状態、

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
丸い大ぶりグラスで真価を発揮
香りはとても良い。味わいは香りに比べると物足りなさがあるが、若さを楽しめる飲み頃ライン、好みとしてはもう少し熟成させたいが、意外とこの後1,2年は中途半端ラインになるのかもと思う
季節

グラス 温度 私的に買う度
(5段階)
軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 18℃前後 3
「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

ヴァンサンが引退し畑と会社を売却。危機を乗り越え、生まれ変わった「新生ヴァンサン ジラルダン」
2012年、設立から30年を迎えたドメーヌ ヴァンサン ジラルダンに、重大な事件が起こりました。ワイナリーを立ち上げたヴァンサンその人が、体調の不良と後継者の不在から、ドメーヌを手放してしまったのです。同時に自社畑の多くを売却し、ワイナリーに残されたのは最新の醸造設備と、ほんのわずかな自社畑と、醸造家エリックを初めとする優秀なスタッフたちだけでした。幸いにも、新たなオーナーはドメーヌを買い取っただけで、ドメーヌの運営体制はそのまま維持する形をとりました。それどころか、ヴァンサンの右腕として醸造家を務めていたエリック ジェルマンを、畑や醸造に関わる全ての部分でトップに就任させたのです。実は、ヴァンサン ジラルダンのワインが現在のような評価を獲得したのには、エリックの功績が大きくかかわっています。その評価は、ヴァンサンがいた頃よりもむしろ高いほどです。
ヴァンサン ジラルダン|株式会社稲葉が開拓した、世界のWINE生産者(オーナー)情報をご紹介します (inaba-wine.co.jp)
減少の一途をたどるシャサーニュの赤を、
ブランドでなく品質本位で造り続けています
畑は南西向きで、土壌は粘土と石灰岩です。収穫は手摘みで、45hL/haです。選別は、収穫の時と選果テーブルと、2回行います。葡萄は100%除梗し、温度管理したステンレスタンクに入れます。発酵期間は、約3週間です。ざらざらとしたタンニンの抽出をさけ、出来るだけ混じり気がなく典型的なワインを得るため、マストは穏やかにポンピング オーバーします。丁寧に圧搾します。沈殿させるために、ワインをフレンチオークの樽(10%新樽)へ入れます。マロラクティック発酵は、果汁に自然にある乳酸菌によって行ないます。14ヶ月澱と共に熟成させます。ろ過も清澄もせず、月のカレンダーに従い瓶詰めします。素晴らしい色合い、ボディがあり、がっちりとしています。コート ド ニュイの赤にも似た構成を持っています。黒フサスグリやキルシュベリーの香りがあります。「シャサーニュの赤はほとんどの生産者が白に植え替えているので生産が難しくなっています。『モンラッシェ』の名を関するため、白のほうが高く売れるからです。現状が続くと20年後には「シャサーニュの赤」は絶滅してしまうでしょう。しかし、シャサーニュは本来、赤向きの土地が多い上、ヴォルネイやポマールよりも安価です。ワインのブランドよりも品質を最も重視しており、偉大なワインを造りたいと思っているので、トレンドやファッションに流されない意思を持ってワインを生産していきたいと考えています」

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ