フィサン・クロ・ザントル・ドゥー・ヴェル・モノポール (ドメーヌ・デュ・クロ・サン・ルイ)
生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ドメーヌ・デュ・クロ・サン・ルイ PN 2017 フランス ブルゴーニュ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
12.5 ¥4,680 アズマコーポレーション 2022/5/9

「フィサン・クロ・ザントル・ドゥー・ヴェル・モノポール (ドメーヌ・デュ・クロ・サン・ルイ)」レビュー

ワインの外観

フィサン・クロ・ザントル・ドゥー・ヴェル・モノポール (ドメーヌ・デュ・クロ・サン・ルイ)の外観

ラズベリーレッド、やや黒も入っているが全体的に透明感あり朱色~オレンジを帯びている

ワインの香り

グラスを回す前:赤果実、黒スパイス、木炭、香ばしさ

グラスを回した後:ジビエ、干し肉、黒こしょう、スモーク

ワインの味わい

赤果実の風味は鮮やなエレガントさと力強さを兼ね揃えている、酸は果実味同様鮮やか、タンニンはややしっかりめだが細かく非常に心地よい、小さな果実の風味、スパイス感、野性味が口中に広がり、複雑で奥行ある、余韻長い

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
この価格でブルゴーニュの高級感あり飲み頃にも入っている!
とてもコスパ良いです!

合う季節:冬。春も良い

おすすめ温度:18℃前後

おすすめグラス:大ぶりの丸型

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

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輸入元情報

ソムリエ寺井
ポイントと思うところに私がマーカーを引いています
ドメーヌを運営するのはベルナール・フィリップ氏とその娘のヴィルジニ氏。ヴィルジニ氏はモンペリエ大学で栄養学を学び、卒業後2015年からクロ・サン・ルイにて働き始めました。ベルナール家はブルゴーニュの名家で、フィリップ氏の祖父はディジョン市の市長、父はフィサン村の村長を務めました。フィリップ氏はワイン造りに専念すべく、政治には参加していません。

この生産者の代表的な畑はモノポール「クロ・アントル・ドゥー・ヴェル(Clos Entre Deux Velles)」。Les Entre Deux-Vellesと呼ばれる区画の内側に16世紀に作られた塀で囲まれた畑です。こちらの畑はパリに住むコロンビエ家(Collombier)が所有しており、2009年よりベルナール氏がこの畑を借り入れ単独で管理しています。2008年まではドメーヌ・ベルト(Domaine Berthaut)が畑を借りていました。Vellesは昔のフランス語で村のことを意味します。1970年に統合されるまで、フィサン村とフィセイ村が存在していて、ちょうどその間に畑があることから、この名前が付けられました。

現在、クロ・サン・ルイは合計17ヘクタールの畑を所有、フィサンに10ha、マルサネに5ha、ジュブレイに1ha、ブロションに1ha所有しています。フィサンに保有する区画「En L’Olivier」(日本未入荷)はフィサンの最上部に位置し、土壌は赤みを帯びた粘土石灰質。隣接する1級畑に引きを取らない好立地です。ベルナール氏は将来を見据えて、この区画が1級畑になるべくINAOに働きかけを行っています。2019年よりテラヴィティス認証を取得しました。

モノポール畑を父と娘で管理する、この生産者の指標ともいえる1本
3.5haのモノポール畑。標高は約300mでクロ(石垣)に覆われています。土壌は黒っぽいニュアンスの褐色石灰質土壌。葡萄は手摘みで収穫。葡萄の平均樹齢は約60年。野生酵母で発酵、新樽比率は10%です。

〜テイスティングコメント〜
この生産者の指標ともいえるワイン。果実の密度はしっかりしていながらもエレガンススタイルなフィサンです。牛肉料理と是非。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ