「フォン・ウィニング ソーヴィニヨン・ブラン II」の香りや味わいコメント

「フォン・ウィニング ソーヴィニヨン・ブラン II」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ヴァイングート・フォン・ウィニング SB 2022 ドイツ ファルツ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
12 ¥2,800 モトックス 7/18/2024

「フォン・ウィニング ソーヴィニヨン・ブラン II」レビュー

ワインの外観

フォン・ウィニング ソーヴィニヨン・ブラン IIの外観

緑の入ったレモンイエロー

ワインの香り

グラスを回す前:爽やか、レモン、ハーブ、ミント、白い花、ミネラル

グラスを回した後:グレープF、パッションF、石灰、タール

ワインの味わい

シャキッとした食感、レモンやグレープFのような活き活きとした果実味、強めの酸、石灰を思わせるようなギリっとしたミネラル、このミネラルがまさに旨味として機能し格を上げている

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
このミネラルは夏美味しいのに大事
SB、12.5、3,000円と予想。リースリングと間違えそうなキレと硬さ、ウィーン風カツレツにレモン絞って合いそうな。ただどこかしらハーブ感とRiには感じにくいフルーツ香からSBと予想し正解。さっきのウィーン風カツレツの粉を香草パン粉にするとより良いか?レモンは必須。
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
中ぶりびわ 7-13℃ 5

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

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輸入元情報

脈々と受け継がれる銘醸ワイナリー

ワイナリーの歴史は19世紀初頭、ドイツ南部のファルツ地方で名声を誇った「ジョルダン・エステイト」に遡ります。1848年、この銘醸ワイナリーは、当主の死により3人の子供に分割相続されます。その一人でエステイトの娘夫婦ダインハード家が父親から分割相続した畑をもとに1849年に「ダインハード醸造所」を設立。そして、1907年にはさらにその娘夫婦にあたるフォン・ウィニング夫妻へと継承され、ワイナリー名は「Hauptmann von Winning’sches Edelweingut」に改められました。

■偉大な功労者、レオポルト・フォン・ウィニング氏

1907年に継承されたワイナリーは、夫レオポルト・フォン・ウィニング氏の揺るぎない情熱に支えられ、クオリティは次のレベルへと昇華しました。レオポルト・フォン・ウィニング氏は、900年前に皇帝から称号を与えられた貴族の流れを汲む人物ですが、ワイン造りに大変な情熱を注ぎ、現在のドイツ優良生産者組合「VDP」設立の功労者ともなりました(VDPの前身にあたる「Deutscher Weinbauverband」の設立者)。こうして、「フォン・ウィニング」の名前はそのまま優れた品質を表すようになります。

第一次大戦までの間、ファルツで最も輝くワイナリーとなりますが、大戦後の1918年、売却されたワイナリーはフォン・ウィニングの名を使用することが許されず、その名称を元の設立者の名であるダインハードに戻し、「Dr.ダインハード醸造所」に改めました。

■21世紀、輝きを取り戻す「フォン・ウィニング」

「フォン・ウィニング」の名を冠した現在のワイナリーは、こうした複雑な相続と売却の背景を持つ銘醸ワイナリーに再び命を吹き込むプロジェクトとして、2007年に起業家のアヒム・ニーダーベルガー氏の手により誕生しました。ニーダーベルガー氏は分割でバラバラになってしまっていたダイデスハイムの銘醸ジョルダン・エステイト(Jordan’sche Teilung)を構成していた3つの醸造所、「Bassermann-Jordan醸造所」、「Von Buhl醸造所」、さらに「ダインハード醸造所」を5年の歳月をかけて買い取ります。これら3つのエステイトは独立して運営されていますが、フォン・ウィニング家の流れをくむダインハード醸造所は、ニーダーベルガー氏が同家と非常に親しい関係にあったことから、再び「ヴァイングート・フォン・ウィニング」として蘇り、最高責任者にステファン・アトマン氏を迎え入れることで新たな一歩を踏み出しました。

ワイナリーでは「畑の可能性を引き出し、最高品質のワインを造る」ことを哲学とし、クオリティワインを生み出しています。長年受け継がれてきた伝統を重んじるとともに、最新の設備・技術をもってワイン造りに取り組むことで、ドイツワインの新たな歴史を刻み続けています。

キリッとして芳醇なソーヴィニヨン・ブラン。西洋スグリや南国のフルーツ、ハーブの香りが豊かです。全体的にスリムな印象で爽やかに楽しめます。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ