「アメデーオ クストーツァ スペリオーレ」の香りや味わいコメント

「アメデーオ クストーツァ スペリオーレ」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
カヴァルキーナ ガルガネガ40%、フェルナンダ30%、
トレッビアーノ15%、トレッビアネッロ15%
2021 イタリア ヴェネト
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13.5 ¥3,000 稲葉 2024/2/26

「アメデーオ クストーツァ スペリオーレ」レビュー

ワインの外観

アメデーオ クストーツァ スペリオーレの外観

やや黄色強めのレモンイエロー

ワインの香り

グラスを回す前:完熟した黄色い果実、カリン、洋ナシ、メロン、ユリ、白檀、カルダモン

グラスを回した後:清涼感、グラッシーさ、セージ、オレガノ、パインの果皮

ワインの味わい

食感中程度からやや厚、オレンジやゴールドキウイを思わせる果実味で甘みを感じつつも、しっかりと酸があり、特に中盤から酸が伸び、花・香草・ミネラルのニュアンスの奥行きがある、味わい深い

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
ふんわり・シャキっと・コクの共存
しっかりと果実の美味しさありつつ、酸は思ったよりしっかり、ただ酸はさほど主張せず、果実味のほうが感じやすい、花のようなニュアンスもあり、ふんわり、女性におすすめしやすい
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 12℃前後 6

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

D.O.C.クストーツァの生みの親
飲んだ人が「これカヴァルキーナのワインだね」と分かるワインが造りたい

「古くからこの地区の重要な生産者」
カヴァルキーナの名は、ワイナリーのある地域の名前で、カヴァルキーニ伯爵の邸があったことに因んでいます。ワイン造りの歴史は古く、1848年には既にクストーツァの地域において最も重要なワイン生産者として記録されています。また、オーストリアのハプスブルグ家が作成した地図では、第1級、第2級に格付けされました。1911年にはピオーナ家が所有者となり、1948年にルチアーノの祖父が自分用のセラーを建設しました。タンクをステンレスタンクに変更したり、設備を刷新したりしてきましたが、今でもそのセラーを使用しています。祖父は、クストーツァの典型的な葡萄品種を栽培していました。1962年、伝統的な葡萄品種から、新しいブレンドの白ワインを造り、そのワインを「クストーツァ」と名付けました。質よりも量が重要視されていた当時、このような品質を重視したプレミアム的なタイプのワインを市場に送り出すことは容易ではありませんでしたが、粘り強い努力の結果、1971年にD.O.C.に指定されるまでになりました。

「ガルダ湖がミクロクリマを生成」
畑は、ガルダ湖の氷河によって形作られた、太陽の光に恵まれた半円形の盆地にあります。湖自体が、温度や風によるミクロクリマの重要な要因となっています。土壌は混じっていて、石が多い部分や石灰質や粘土質など様々です。標高は100~150mです。

「地元でも広くオンリスト、品質が安定」
ヴェローナの多くのレストランでワインリストに載せられています。また、カヴァルキーナのワインを扱い始めて30年以上になりますが、ヴィンテージによる品質のバラツキは皆無といってよく、その安定感には絶大な信頼をよせることが出来ます。

畑やセラーでの探求を重ねた、力強く、しかもバランスがとれた、ピオーナの哲学を最も表現しているワインです。「アメデオ」は、1866年にこの畑で傷ついたサヴォイアの王子の名前に由来します。単一品種で造るワインとは違ったアプローチをしています。骨格のあるトレッビアーノとトレッビアネッロはバリックで、ガルガネガは15~20hLのスラヴォニアンオークの大樽で熟成させます。ワインの香りを決めるのはフェルナンダです。収穫は小さな箱で行い、葡萄を冷凍庫に入れ、マイナス20度で凍らせます。冷凍庫のスイッチを切り、マイナス2度になったらプレスして、果汁を取り出します。凍らせることで果皮の細胞が壊れ、典型的な香りを引き出すことが出来ます。ブレンドの時期は少し遅く、4~5月に行います。美しく、照りのあるレモンイエロー、花や果実を思わせる香りや樽熟による芳醇な風味が豊かに拡がります。柔らかな酸味、力強くコクがあり、非常に完成度の高い仕上がりです。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ