私は飲食店のコンサルティングなども行い、週の半分以上はレストランで接客をしていますが、ワインが好きなお客様とお話をしていると、「20年前は地元のワインショップで買っていたけど、今はインターネット」とおっしゃる方も多いです。
確かにワインを買うなら通販がおすすめな場合は多いです^^
でも、注意しなければならないことも多いです。
今日は、『通販でワインを買うメリット・デメリット』についてご紹介いたします。
【一覧】通販でワインを買うメリットデメリット
あらためまして、こんにちは。プレゼントワインショップのオーナーソムリエ寺井です。
今回の記事のテーマに関しては、先に私の思う結論からお伝えします。
解説はこの下のほうで記事にしていますが、それらをまとめた表がこちらです。これだけで比較的、ご理解いただけるのではないかと思います。
メリット | デメリット |
ワインが安い ★★★★★ |
管理状態が不明瞭 ✖✖✖✖✖ |
重たくない ★★★★ |
相談しにくい ✖✖✖ |
24時間買える ★★★ |
情報が多すぎる ✖✖ |
移動せず買える ★★★★ |
送料 ✖✖ |
選択肢が多い ★★★ |
地元経済に貢献できない ✖ |
比較購買できる ★ |
|
詳細情報がある ★★ |
※ワインが好きだけど、特にすごく詳しいわけでもない方を想定しています
総じて、メリットのほうが多く、特に自分用のワインであれば、多少のリスクは覚悟の上で通販で買うと安く購入することができます。
また、上記の表では対象外としているワインに詳しい方にとっては、地元のワインショップで取扱いのないものを購入できたり、これも美味しそうだなとウインドウショッピングのように迷うのも楽しさの1つです。
逆に、最大のリスクはワインの状態です。次に、相談できず誇大PR(当然どれも美味しそうに見える)を信じて買ってみたら、好みに合わなかったということがある点でしょうか。
ネットショップと実店舗の使い分け方法の例
プレゼントワインショップ(当店)にご来店のお客様の中には、次のように言ってくださる方もいらっしゃいます。
本当にありがたい限りです。
そんなお客様が支持してくださる私の店はどこが違うのかも紹介させていただきたいと思います。
なので、この下の記事は、
- 通販でワインを買うメリット
- 通販でワインを買うデメリット
- 通販でプレゼントワインショップを利用するメリット・デメリット
に分かれます。
では、通販で買うメリットから書きますが、上記リンクで気になる部分から読んでいただくこともできますm(__)m
通販で買う7つのメリット
通販で買うメリットはたくさん浮かんできそうですが、個人的に、先ほど一覧表で示した次の7つに分けてみました。
- メリット1:
- ワインが安い
- ★★★★★
- メリット2:
- 重たくない
- ★★★★☆
- メリット3:
- 24時間買える
- ★★★☆☆
- メリット4:
- 移動せず買える
- ★★★★☆
- メリット5:
- 選択肢が多い
- ★★★☆☆
- メリット6:
- 比較購買できる
- ★☆☆☆☆
- メリット7:
- 詳細情報がある
- ★★☆☆☆
では、それぞれ、もう少し詳しくご説明してみますね。
1.ワインが安い おすすめ度 ★★★★★
多くの方がメリットと思うことは「ワインが安い」ではないでしょうか。実際、私達が驚くほど安いネットショップもあります。
でも、なぜネットは安いのでしょうか?
すごく大雑把に説明すると、来店してくれる可能性のある人が実店舗の何倍にもなるけど、ライバル店も多くなるからです。
ネットなら日本中の人が見てくれる
↓
売れるに違いない
↓
全世界の広いネット空間から店を見つけてもらえない
↓
楽天などのモールに出店
↓
ライバル店も多い
↓
安さで勝たないと買ってもらえない
↓
一点当たりの利益は減るし、楽天への支払いもあるので、あまり儲けはないけど、安くしてたくさん買ってもらう薄利多売をするしかない
ご夫婦でしているようなワインショップだと、実店舗の作業が行き届かなくなるリスクを背負いながら薄利のためにワインをたくさん売るのは難しいです。ネットまで手が届かなくなることも多々あります。
一方、大きなお店は分業して薄利多売が成立します。例えば実店舗スタッフ(店舗の店員さん、卸売りの配達さん)の別に、ネット担当がいて、さらにワイン収集、梱包、発送をする倉庫担当がいるというような感じです。
ただ、気を付けてないとならないことがあります。
1.必ずしもワインに詳しい人が、倉庫業務や出荷業務をしているとは限らないこと!
2.当店の仕入れより安いと思ってその店を調べていると質屋が経営していた
2は住所をグーグルマップなどで調べて実店舗があるかどうか調べるしかないですが、やっぱりリスクは大きいですよね。。。
1に関しては、小さなワインショップ(特にネットではなく対面販売)だと
-
- このワインは味わいのピークに近い良い状態だから、どんどんおすすめして売ろう
- このワイン、ずっとここに保管してあるな、ちょっと1本テイスティングして状態を確認しておこう
など、ワインに慣れた店舗スタッフがワインに気を配ったりできますが、通販だけを管理しているアルバイトさんとか、倉庫を別に借りて、倉庫業者に出荷作業をしてもらっていたりすると、ワインの状態を細かに管理するのは難しくなってきます。
それと、もうひとつ、ワインショップ経営者、コンサルタントの視点からすると、ネットの安売り合戦には次のような問題があると思っています。※ワインショップ業界としての問題なので、興味ある方だけ読んでください
2.重いワインを持ち運ばなくてよい おすすめ度 ★★★★☆
実際にプレゼントワインショップ(当店)にお越しくださるお客様をイメージしたり、あと「ワイン 通販」で検索する方々を想像すると、このメリットは大きいと思い、2番目に入れてみました。
特にご年配や女性のお客様、車以外で買い物なさるお客様には、1番のメリットにもなり得ると思います。
もしかしたら、これをご覧になっている方の中にも、百貨店でつい美味しそうなワインを見つけたり、試飲したりして2本、3本と買ったはいいものの、帰りに重くてツライ思いをした方がいらっしゃるのではないですか??
3.24時間買うことができる おすすめ度 ★★★★★
これは今や大きなメリットですよね。仕事をしていると酒屋さんの営業時間帯にワインを買いに行くのが難しいことも多いです。当店、プレゼントワインショップもそうなのですが、日曜日が休みのワインショップも多いです。
ネットショップなら平日仕事から帰って酒屋さんが閉まっている時間にインターネット注文ということも可能です。
4.移動コストがかからない おすすめ度 ★★★★☆
忙しい現代人、これも大きなメリットです。
酒屋さんやワインショップに買い物に行くには、時間的、金銭的コストがかかりますし、疲れていたりするとわざわざ外出するのに精神的コストがかかる人もいるでしょう。
ネットショップならそのコストが削減できます。
このメリット2、3、4って、買い物行動に関することなのだと改めて気付きます。ワインショップに限らずネットショップの大きなメリットは、行動に関することが大きいのですね。
5.選択肢が多い おすすめ度 ★★★☆☆
皆さんの街のワインショップ(ワインショップがない地域もあるでしょう)、どのくらいの売場面積ですか。
欲しいワインがそのお店にあればいいのですが、ワインは星の数ほどあるので、お客様のほしいワインが地域のワインショップにあるとは限りません。
それに比べると、インターネットでワイン名を検索したら、きっとワインが見つかるでしょう。
実店舗でワインを買う場合は、運よく地元に品揃えの良いワインショップがないと選択肢が広がりませんが、ネットなら、無数のワインショップからワインを選べ、選択肢が限りなく広がります!
そして、選択肢が増えれば次のメリットが生まれます。
比較購買しやすい おすすめ度 ★☆☆☆☆
選択肢が増えれば、比較購買ができるようになります。
比較購買にはいくつかのタイプがあるでしょう。
- 探していたワインが、Aショップなら3,000円、Bショップなら4,000円という比較
- 探していたワインがの2015年と2016年を見つけた。どっちにしようか
- Aショップの中で、このワインもいいけど、このワインもおいしそうだな
こういった比較購買は、ワインが好きな方にとっては悩むけど楽しいものです。
選択肢が多すぎると難しいですが、ある程度の選択の自由があることは買い物する時間を魅力的にしてくれます。
ただし、ワインに詳しくない方にとっては、余計に迷路が巨大になるようなものです。デメリット部分で解説しています。
情報が詳しいことがある おすすめ度 ★★☆☆☆
「近所の酒屋さんにワインはあるけど詳しい人がいない」…残念ながら「ワインあるある」ですよね?
また、「ワイン名」、「国」、「ぶどう品種」、「金額」だけが載ったPOPを頼りにワインを買ったことも何度もあるのではないでしょうか。
(そのPOPがあるのは良いほうで、プライスカードのみのお店もあります)
ネットショップの場合、ワインの詳しい情報が記載されているお店もあります。
実店舗の場合、ワインの情報を書いたPOPがあったとして、たった200文字でも「多い」と思うこともあると思います。
でも、ネットなら、商品ページに200文字の情報があっても決して多くはありません。それどころか少ないほどです。
実際にお店の方が自分でワインを飲んでから紹介文を作成しているサイトなどは、ワインの説明が詳しいことが多いですよね。
そしてネットなら、消費者の皆さんも、周囲のお客さんや店員さんを気にすることなく、ゆっくりと情報を読むことができて良いと思います^^
通販で買うデメリット
- デメリット1:
- 管理状態が不明瞭
- NG度5
- デメリット2:
- 相談しにくい
- NG度3
- デメリット3:
- 情報が多すぎる
- NG度2
- デメリット4:
- 送料
- NG度2
- デメリット5:
- 地元経済に貢献できない
- NG度1
ワインの管理状態がわからない NG度×××××
ワインは皆さんの想像以上に管理で味が変わります。
私も今まで酒屋さんやディスカウント酒店などで掘り出し物のワインを見つけたので、買ったことがあるのですが、管理状態が悪くダメージを受けていたことが何度もあります。
この時は、お店の雰囲気から完璧な管理状態とは全く思っておらず、「まぁ、ダメならしょうがない。ちょっとしたネタになる」くらいのつもりで買ったので、ダメージワインにも納得しましたし、今その話をここに書いていることでキチンと元をとっています(笑)。
このように実店舗であれば、お店の雰囲気、セラーの有無、スタッフの方たちのワインの取り扱い方等で、ワインをどんなふうに管理しているかがある程度わかります。
しかし、ネットショップの場合、それらが全くわからず、結構リスクがあります。
やはり過去の経験で、ネットで買ったワインがかなり状態が悪かったことがあります。
さきほどの実店舗と違って予測できず、この時はお店に問合せて、結局交換してもらいました。
また難しいのは、有名なネットショップだから大丈夫と思っていると、店によっては次のような場合があります。
ショップと別の倉庫業者が管理している場合も
ネットショップなら店舗の売場と別に倉庫を確保できれば品揃えは増やすことができるので、お客様の選択肢を増やすことができます。
でも、それだと倉庫代とそこを担当する人の人件費が必要になってしまいます。
そこで、驚きのシステムもあります。自社の倉庫ではなく宅配業者などの倉庫にワインがあり、そこから直接宅配業者がピックアップして発送するというシステムです。
これも小規模店は使えませんが、大量に注文の入る店なら倉庫代と人件費を考えると外注してしまったほうがよく、使っているお店もあります。
ちなみに、当店はめちゃめちゃ小さなワインショップなので、元々そんなシステムは使えませんが、私はワイン1本1本を自分の手の届く範囲で管理したいこともあり、今後も使うことはないかなと思います。
https://www.sbs-logicom.co.jp/lgcm/physical/center/wine/
https://medel-japan.co.jp/pages/logistics/ec
https://3pl.suzuyo.co.jp/types/wine/https://www.y-logi-ms.co.jp/ylc/logistics/nohin.html?gclid=CjwKCAjwhOD0BRAQEiwAK7JHmDxzefKDTP1PGbGccLM4TMxsfoUuqXIOnPShbe6kD3bw5N6Ff3-MhxoC7PcQAvD_BwE(リンク先が閉鎖していました)
相談して買うことができない NG度×××
これも大きなデメリットです。
ワインを自分でいろいろ選べる、知識のある方は良いのですが、多くの一般消費者にとって、ワインの説明を読んでもなかなか自分にぴったりのワインを選べるとは限らないのが難しいところです。
私たちソムリエは、レストランでもワインショップでもお客様の些細な一言からぴったりの場合をご提案しますが、インターネットの画面越しに、それができるワインショップは、なかなか存在しません。
情報が多すぎて選びにくい NG度××
カベルネ・ソーヴィニョン、シャルドネ土壌・・・意味が分からない
先ほどと似ているのですが、ワインは一般消費者にとって選ぶのが難しい商品です。
なのでネットショップに、在庫がたくさんある、情報がたくさんあると逆にどれを選べばいいのかわからないことにもなりえます。
実店舗であれば、たくさんのワインがあってどれを選ぶいいかわからないお客様に、私たちソムリエにお声をかけていただけたら、一緒に選ぶことができます。
しかしネットショップではそれが難しく、多くの皆さんはインターネットショップでワインを見ても、よく分からないままワインを買うことになってしまうのではないでしょうか。
1店舗で全てを揃える事ことができず、送料が多くかかる NG度××
ネットショップでも、実店舗同様にワインの在庫には限りがあります。
ワインA,B,Cをそれぞれ1本ずつ欲しい場合、すべてワインが同じ店舗にない場合が多々あります。
A,B,Cのワインをネットで探して、3つの店舗で買った場合、それぞれの通販ショップで送料がかかってしまいます。
地元経済に貢献できない NG度×
これは隠れたデメリットです。
通販でワインを買うということは、
地元のワインショップで買わない=地元にお金を落とさない
ということです。
自分が住んでいる市町村のワインショップの収入が減るし、市町村の税収も減ります。
それだけでなく、もしかしたらワインショップがワインを扱うのを止めたり、廃業したりする可能性もあります。
もちろん、地元のお店がもっと魅力的だったら買うという声もありますが、卵が先か鶏が先かの難しい問題です。
【まとめ】通販でワインを買うメリットデメリット
再度、先ほどまでの文章を表にまとめておきます。
メリット | デメリット |
ワインが安い ★★★★★ |
管理状態が不明瞭 ✖✖✖✖✖ |
重たくない ★★★★ |
相談しにくい ✖✖✖ |
24時間買える ★★★ |
情報が多すぎる ✖✖ |
移動せず買える ★★★★ |
送料 ✖✖ |
選択肢が多い ★★★ |
地元経済に貢献できない ✖ |
比較購買できる ★ |
|
詳細情報がある ★★ |
※ワインが好きだけど、特にすごく詳しいわけでもない方を想定しています
では、最初にお話したようにプレゼントワインショップ(当店)では、何が違うのでしょう?
通販でプレゼントワインショップを利用するメリットデメリット
当店は飲食店や百貨店等のコンサルティングを行い、飲食店の現場で現役でソムリエとしてサービスをしている私寺井が運営しているワインショップです。
プレゼントワインショップは、大切な方にワインを送りたいけど、どうやって選べば良いか分からないという方が多いことを知り※、それならそんな方々が選びやすく、受け取る1人1人の好みに合う美味しいワインが届き、かつ送り主の想いが伝わって喜んでもらえるショップを作って感動を届けたい!という思いで立ち上げました。
※このページの下のほう、「プレゼントワインショップの理念」にも載っているので、もしよろしければご覧ください
そんな当店を通販で利用するときも、やはりメリット、デメリットがあります。
ネットのワインショップに大きな違いはないと思っている方や、大切なギフトはネットで買うのは不安と思っている方の価値観が変わるほどの内容になっていたら嬉しいのですが、いかがでしょうか。
・・・comming soon
この記事を書いている人
OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ
寺井 剛史(てらい つよし)
大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ