エスピノ・シャルドネをグラスに注いだ画像
生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
ビーニャ・ウィリアム・フェーヴル・チリ CH 2019 チリ マイポ ヴァレー
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
13.5 ¥1,600 稲葉 2022/2/28

MLFなし、ステンレスタンクで熟成

「エスピノ・シャルドネ」レビュー

ワインの外観

エスピノ・シャルドネをグラスに注いだ画像

ややベージュがかったレモンイエロー

ワインの香り

グラスを回す前:パイン、ストーンフルーツ、白桃、あんず、杏仁

グラスを回した後:香ばしさ、焦げた、トースト、暖炉

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井

ラ・ミシオン・デ・ピルケ・シャルドネ・レセルバに比べると格段にトロピカルな香りがします!
しかし、樽不使用なのに、なぜこんなに香ばしいのでしょう?
テクニカルデータを見ずにテイスティングしたのですが、私のテイスティング力不足で樽を使っていると思ってしまいました。

ワインの味わい

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しっかりした酒質

「力強い酸」、「果実味豊か」、「適度な香ばしさ」・・・後者2つの前面にレモンを思わせる酸があり、力強いながら爽快感のあるワインとなっている、余韻には香ばしさが続く

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
香りの割に非常にしっかりした酸の白です。
香りの段階ではラ・ミシオン・デ・ピルケ・シャルドネ・レセルバより格上のワインだし、ニューワールド的なリッチさがあるのかと思っていました。
しかし、ステレオタイプなチリワインイメージが抜けていない私の予想を裏切り、非常にしっかりした酸でした。

合う季節:冬に合う

おすすめ温度:11℃前後

おすすめグラス:ボウル部分が中ぶりのびわ型or大ぶり丸型

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

輸入元情報

ソムリエ寺井
ポイントと思うところに私がマーカーを引いています
標高900mにある畑の葡萄を使用
ミネラル豊富で切れのある酸
畑は、サン ファンにある8haの区画で、真ん中の区画をエスピノに使います。小高く盛り上がっており両端より標高が高く、日当たりが強くなるので葡萄が早く熟します。クローンは、ジョイント ヴェンチャーが始まった1992年に、ブルゴーニュのウィリアム フェーヴルから直接輸入しました。収穫した葡萄はすぐに、とてもていねいに圧搾します。そしてステンレスタンクで、10~15日間16~18度で発酵させ、熟成させます。マロラクティック発酵はさせません。多少の澱が、タンクの中にありますが、バトナージュのような作業はほとんどしません。新鮮なレモンピールを思わせる香り、洋梨のような果実味、ミネラル感や火打石を思わせる風味がはっきりと広がります。
歴史 1990年 ウィリアム フェーヴルが5年かけ、シャルドネの理想の土地としてピノ家の土地を見つけ、一部の購入を申し出るが、断られる。
1991~1992年 再度交渉を続け、フェーヴルとピノ家が共同で会社設立。ピルケの土地を購入。全て自己資金で行う。
1992年 品種の選定はフェーヴルが決め、フランスから苗を輸入。シャルドネとソーヴィニヨン ブランのクローンを輸入するも検疫が厳しく、保管状態。
1994年 この年にやっと植樹。
1997~1998年 フランスとイタリアから必要とする全ての醸造設備を輸入して、ワイナリーを建設。
2004年 頻繁にチリを訪問出来なくなったフェーヴルから、徐々にピノ家が引き継ぐ。
オーナー ウィリアム フェーヴル : 1929年生。社長。年に1~2回訪問。
ビクトール ピノ : 1935年生。
ゴンザーロ ピノ : 1970年生。ビクトールの息子。2005年から参加。栽培から醸造まで。数年間で確立したとは思えないほどワインに対する専門的知識を持っている。
クリスティアン アリアーガ : ワインメーカー。
葡萄園 104ha  ボカ チカ17ha、ラス トゥーナス12ha、サン フアン20ha、ラス マハダス4ha、サン ルイス40ha、キノ(マジェコ ヴァレー) 11ha
栽培 化学的な殺虫剤等は使用しない  強い風と乾燥のため不要