「モンテプルチャーノ ダブルッツォ(バローネ コルナッキア)」の香りや味わいコメント

「モンテプルチャーノ ダブルッツォ(バローネ コルナッキア)」の香りや味わいコメント

生産者 ぶどう品種 ヴィンテージ 生産国 地方
バローネ コルナッキア モンテプルチャーノ100% 2018 イタリア アブルッツォ
Alc 参考価格(税別) 輸入元 試飲日
14 ¥1,700 稲葉 2023/9/25

「モンテプルチャーノ ダブルッツォ(バローネ コルナッキア)」レビュー

ワインの外観

モンテプルチャーノ ダブルッツォ(バローネ コルナッキア)の外観

奥が透けない濃さ、青が若干残るダークチェリーレッド

ワインの香り

グラスを回す前:干しプラム、つるしベーコン、血、たまり醤油

グラスを回した後:旨味、鰹節、ひのき

ワインの味わい

力強い食感、黒く凝縮した味わいの果実味は力強いタンニンと酸と共に非常にタイトで引き締まっている、墨汁のようなミネラル感も強く、ジビエを炭焼きにして合わせたい

その他コメント

ソムリエ寺井
オーナーソムリエ寺井
強く渋い昔ながらの味なので生産者が熟成させてから出荷・・・でもまだ強いのが魅力
1,700円でこの力強さ、しかも果実味が甘濃い感じじゃなくてタイトなのが良い
季節

グラス 温度 軽重度
(10段階)
大ぶりびわ 20℃前後 9

月額330円のエクセルには、「ワインの8段階評価」と「プライベートで買うかどうか(5段階)」も記載しています。詳しくはワインコメント一覧と会員についてへ。

「季節・温度・料理・好み・グラスについて」を読む

ワインを美味しく飲むための大きなポイントは、温度とグラスです。これらを変えるだけで全く味が変わります。私たちサービスマンはこの2つを工夫するだけでお客様に家で飲むよりも美味しいワインを提供できます。

そしてもう1つ、意外と季節でも味が全く違います。食材が変わるから?もちろんそれもありますが、料理ナシで飲んでも違うんです。温度や湿度など色々な影響を受けて味覚の体感が違うのでしょうね。

このワインコメント投稿で「合う料理」に言及することは稀(まれ)です。というのも、同じ料理名でもちょっとした味付けの違いで相性が変わり、情報として発信するには、ブレ幅が大きすぎると考えるからです。

さて、グラスについては私独自の「果実のびわ」などの言葉がでます。どんなグラスを指しているかや、飲食店や家庭で揃えるべきグラスについては今後、写真付きの記事にしたいと思っていますが、ひとまず「びわ」はいわゆるボルドー型のものと思っていただければ幸いでございます。

ワインコメント投稿のコンセプト

「同業の参考になるコメントをupしたい」という想いからです。

プロのワインコメントを知りたい時がありませんか?…でも、検索しても輸入元の説明をコピペした商品がHITし、私たち飲食業が参考にしたいプロのコメントを見つけるのは困難です。そこで自分でアップしようと思い、頑張ってアップしています。月額330円でこの情報をエクセルでまとめたものも入手いただけます。詳しくは下記をご覧ください。

ワインコメント一覧と会員について

輸入元情報

モンテプルチャーノ ダブルッツオを日本に広めたリーダー的存在
意図的にリリースを遅らせ、ボトル熟成して飲み頃になってからの出荷

「100%コッリーネ テラマーネ D.O.C.G.の指定区域から」  コルナッキア家が所有する畑は全てモンテプルチャーノ ダブルッツォ コッリーネ テラマーネD.O.C.G.に指定された区域に入っています。アブルッツオ州全体からD.O.C.G.に認定されたエリアは、北部の丘陵地のみ。このことからもコルナッキア家の所有する畑がとても良いことが分かります。また、コルナッキア家がD.O.C.G.に申請するのは、所有する60~62haの内、最良の5haのみです。
「世代交代による改革で、伝統的なアイデンティティを残しつつ、高いエレガンスを追求」  ピエロ コルナッキアから、カテリーナとフィリッポへと世代交代をして、ワイン造りにさまざまな改革が行われました。主な変更点は、①赤ワインは、温度管理して、マセラシオンの期間を長くした。またデレスタージュにより、タンニンがエレガントで滑らかになった。②ロータリーファーメンターを導入した。内部にプロペラが付いており、マストをゆっくり回し、常に果帽をワインと接触させる。白はスキンコンタクトに使用。③コンサルタントのアゴスティーニのアドバイスで、全ての工程で厳しい手順を決める。タンクや樽からの分析をより多く行い、それぞれに合ったブレンドする。④新しい密閉式のプレス機、フィルターシステムやボトリングラインを導入。
「飲み頃になってから出荷」  日本に輸出するワインは、意図的にリリースを遅らせ、カンティーナでボトル熟成をしています。生産者にとっても、弊社にとってもリスクのある方法ですが、コルナッキアのような伝統的なスタイルのワインには、ボトル熟成が必要だと考えるからです。
「日本にモンテプルチャーノ ダブルッツオを広めたリーダー的存在」  稲葉のイタリアワインのルーツとも言えるワインがこのワインです。稲葉が初めてバローネ コルナッキアのワインを扱い出したのは1991年で、その頃日本市場にはモンテプルチャーノ ダブルッツォは皆無でした。そんな時代に、それまで経験したことの無い濃い色と、はちきれんばかりの果実味、そして、とてもソフトな口当たりで脚光を浴び、日本でのモンテプルチャーノ ダブルッツォの人気に火を付けました。25年余経った今では、多くの生産者のモンテプルチャーノ ダブルッツォが輸入され、イタリアンレストランのワインメニューに無くてはならないものとなっています。
生産者のセラーで特別にボトル熟成させ よりタンニンを柔らかくしてからリリース
10月中旬に収穫します。除梗して、発酵前に1週間マセラシオンを行い、その後ステンレスタンクで15~20日発酵させます。30hLのスラヴォニアンオークの樽で8~10ヶ月熟成させます。その後、3ヶ月瓶熟させます。ほとんど透けて通らないしっかりとした濃い赤色で、かすかに甘さを感じる力強さと、熟成できるたくましさ、またしなやかさ、なめらかさもあります。「私たちは日本のお客様のために、特別に熟成させてよりタンニンを柔らかくしてから出荷しています」とフィリッポは話していました。

この記事を書いている人

OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ

 寺井 剛史(てらい つよし)

ソムリエ寺井剛史

大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。

北九州「技の達人」認定者 / 福岡県知事表彰 受賞
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ