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「サレント ビアンコ エレナ」の香りや味わいコメント
生産者 | ぶどう品種 | ヴィンテージ | 生産国 | 地方 |
ロッカ デイ モリ | グリッロ40%、ビアンコ ダレッサーノ30%、シャルドネ30% | 2020 | イタリア | プーリア |
Alc | 参考価格(税別) | 色 | 輸入元 | 試飲日 |
14 | ¥2,100 | 白 | 稲葉 | 6/2/2024 |
「サレント ビアンコ エレナ」レビュー
ワインの外観
黄金色がかったレモンイエロー
ワインの香り
グラスを回す前:カリンのシロップ漬け、びわ、梅、木の葉
グラスを回した後:梅シロップ、びわの果皮、プラムジャム、ハチミツ、シナモン、ほうじ茶、カテキンっぽさ
ワインの味わい
やや厚みある食感、果実の凝縮感あるがドライでフルーツ風味は強くなく、それより果皮のようなタンニン、カテキンっぽさが強い、やや強めの酸、ナツメグやクローヴのようなほろ苦さ
その他コメント
![ソムリエ寺井](https://derisomu.com/wp-content/uploads/2015/10/sommelier.jpg)
香りの第一印象にサルディーニャの酸化熟成したワインっぽさを感じる(特に記述なし)。味わいはドライでタンニンある。温度を上げて、料理も赤をイメージして合わせたい。
季節
|
グラス | 温度 | 軽重度 (10段階) |
冬 | 大ぶりびわ | 15-18℃ | 8 |
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輸入元情報
イタリア歴史認定協会に認定されているワイナリー
ロッカ デイ モリは1870年に設立されました。実際に1870年に設立されたという記録が残されており、イタリア歴史認定協会(Unione Imprese storiche Italiane)によってその歴史が正式に認められています。イタリアのワイナリーの中でこのように正式な歴史認定を受けているのはロッカ デイ モリの他、数十軒の生産者にすぎません。現在は4代目のマルチェッロとマッシミリアーノ兄弟によって運営されている家族経営のワイナリーです。
ロッカ デイ モリでは、プーリアの土着品種(プリミティーヴォ、ネグロアマーロ、マルヴァジア ネーラなど)を主体にワイン造りを行っています。そして、それらの葡萄を「アルベレッロ プリエーゼ(Alberello Pugliese)」という伝統的な仕立て方法で栽培します。また、ロッカ デイ モリのワインは毎年造られているわけではありません。品質の良い年にだけ「ロッカ デイ モリ」として瓶詰めします。納得のいかない品質のヴィンテージは格下げをし、別のラベルでリリースします。
アルベレッロ プリエーゼの特徴
「アルベレッロ プリエーゼ」という仕立ての特徴は、葡萄の葉が生い茂っているため、葡萄の房に直射日光が当たるのを防いでくれるという点です。そのかわり、地面からの日光の反射によって、葡萄はゆっくりと成熟します。プーリアの日中は非常に気温が高いため、収穫は暑さを避けて夜間に行います。すべて手摘み、よい葡萄だけを選別しながら行います。アルベレッロ プリエーゼ仕立ての場合、収量は非常に低くなりますが、品質のよい葡萄を得ることが出来ます。一般的な仕立て(スパリエーラ、グイヨ等)の場合、1ha当たり15,000kgから20,000kgの収穫量のところ、アルベレッロ プリエーゼの場合は1haあたり、僅か5,000kg(通常の3分の1から4分の1)という低さです。また、アルベレッロ プリエーゼはワイン造りの面での重要性の他に、その希少性、葡萄畑の景観の美しさから、現在、ユネスコの世界遺産に申請されています。
伝統的な造り(発酵、熟成)
ロッカ デイ モリは流行を追うのではなく、伝統的なワイン造りを今も引き継いで行っています。「伝統的」とは、例えば、発酵を12,500Lのスラヴォニア産の大樽で行う点です。また、醸しは、通常ですと平均7日間で行いますが、ロッカ デイ モリでは30~45日間と非常に長く行っている点です。そして、熟成はバリックで6ヶ月~24ヶ月(ワインによって熟成期間は異なる)行います。その後、ブレンドして5,500Lの大樽でさらに数ヶ月寝かせ、ワインを落ち着かせます。ボトリングの際は、清澄せず、フィルターもかけません。つまり、ワインは限りなく自然な状態で瓶詰めされ、さらに最低でも6ヶ月瓶熟を行います。
ボトルでの長期熟成を想定した造り、コルクにもこだわる
ロッカ デイ モリではボトルでの長い熟成を想定しているため、最高品質のコルクを使用しています。このコルクは通常のものよりも5倍の値段がするものです。長期熟成が出来るワインであること、そして品質の高いコルクのおかげで、ロッカ デイ モリのセラーには1938年のワインが残っています。その他にも家族の生まれ年や記念の年のワインをセラーでキープしています。
良いワインを造ることも重要だが、人の記憶に残るワインが造りたい、と考えたことがきっかけで出来ました。グリッロは、マルサラに使う葡萄で、シチリアの地葡萄のように言われますが、元々はプーリアの品種です。マッシミリアーノの好きな品種です。畑は、石灰質で、いくつかの領域を除き殆どが岩で、石の層と白亜質の斜面で構成されています。仕立てはギヨー。春と夏は非常に乾燥しており、冬は穏やかです。収穫時の選別がとても大事です。全ての品種は一緒に(混醸)樽発酵、樽熟成させます。樽は、ヴェネト北部のコネリアーノの樽会社製の、スラヴォニア産のアカシアを使ったバリック(新樽、1回使用樽)です。12ヶ月樽熟成した後、ろ過せずすぐに瓶詰めします。アカシアの樽を使うのは、樽の香りが付き過ぎず、ソフトでエレガントなスタイルに仕上がるからです。緑がかった黄色。黄桃のシロップ漬け、バニラの香り。丸みのある果実感があり、レモンのようなしっかりとした酸、僅かにタンニンを感じます。「きれいな酸のニュアンスを出したいので、15~16度が一番いい温度。冷やし過ぎないことが大切」とマッシミリアーノは話していました。
この記事を書いている人
OFFICE GO SEE代表 / プレゼントワインショップ®オーナーソムリエ
寺井 剛史(てらい つよし)
![ソムリエ寺井剛史](https://derisomu.com/wp-content/uploads/2019/01/terai-150x150.jpg)
大学生のころのアルバイトがきっかけでソムリエを目指す。
ホテル入社後、『サービス、接客』の虜に。2004年、日本では珍しいフリーのソムリエとして独立。
多数の飲食・小売店でサービス向上による売上増のコンサルティング事例アリ。
「ワインを贈りたいけどワイン選びが分からない」方のために、プレゼントワインショップを設立。
技能グランプリ レストランサービス部門 全国3位
レストランサービス技能士1級
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ